赤札[語句情報] » 赤札

「赤札〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

赤札の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
爬虫館事件」より 著者:海野十三
物に入れたりするのが大変です。肉類の方は、生きている兎だの鶏だのには、冥途ゆきの赤札をぶら下げるだけですが、その外のは必ず頭のある魚を揃えたり馬肉の目方をはかっ....
バルザックの寝巻姿」より 著者:吉行エイスケ
バッグから紙幣束を出して、百|法の青札を買い、二十歳にもならないしとやかな娘が、赤札に自分の運命を賭けているのです。ロダンさんは妾に数枚の赤札を買って下さいまし....
青年」より 著者:森鴎外
て乗った。歳の暮が近くなっていて、人の往来も頻繁な為めであろう。その車には満員の赤札が下がっていたが、停車|場で二三人降りた人があったので、とにかく乗ることだけ....
あそび」より 著者:森鴎外
んだ。低い方の山は、其日々々に処理して行くもので、その一番上に舌を出したように、赤札の張ってある一綴の書類がある。これが今朝課長に出さなくてはならない、急ぎの事....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
。 では、その日本人を探し出す五つの箇条とは、一たいどんなことであったか。――赤札の第一号のカワカミ氏は、ばかに鄭重に風呂場へみちびかれた。 すこし面喰いな....
社会時評」より 著者:戸坂潤
、いつも楽しみにして出掛けるが、良くて安いものは、招待日の朝出掛けて行って、既に赤札とはどう云うわけだ。 × 今年の工芸は種類が多くて賑かだ。安い絨氈....
生活の様式」より 著者:宮本百合子
けたって――」 「いくら」 「五円 お礼にあげたの、それもついこの間。――箇展で赤札つけといてね」 「こっちは光子さん」 自分の肖像 対照 大掃除 サ....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
うがないのだが、それでいて、しじゅう負けているのだからね」 「だって君は、一度も赤札に賭けようとしなかったじゃないか。僕は君の強情にはおどろいてしまったよ」 「....
集団見合」より 著者:坂口安吾
てみるのも、悪くないなア。あらア。キャーッ」 女の人は、白札がヨメに行きたし、赤札がムコもらいたし。男は、白札がヨメもらいたし、赤札がムコに行きたし、だそうだ....
狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
どころでは御座いません。今朝ほど、今すこし前のまだ暗いうちに、御城内から大至急の赤札付きの御差紙が参りまして、年|老っておりまする父、半左エ門へ即刻、出頭せいと....
あなたも私も」より 著者:久生十蘭
たような声でつぶやいた。 「話では、すまないことなんだよ……あいつらが集めていた赤札(軍票ドル)を、青札(本国ドル)と換えてやったら、それがガン札だなんて、ムチ....