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「赤痣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

赤痣の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人間失格」より 著者:太宰治
な感じのまだ若い署長でした。いきなりそう言われて自分は、自分の顔の半面にべったり赤痣《あかあざ》でもあるような、みにくい不具者のような、みじめな気がしました。 ....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
士。 「永生の蝶! 永生の蝶! はたしてそんな物ありましょうかな」こう云ったのは赤痣《あかあざ》のある武士。 「昆虫館も永生の蝶も、拙者には用はござらぬよ。小梅....
幻の彼方」より 著者:豊島与志雄
八ヶ月目に、縁側から足を踏み外して落っこったため、生れた赤ん坊が、顔半分すっかり赤痣になっているというようなこともあるそうですよ。手の指がくっついてたり足が曲っ....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
女は白いといってもいいほどの金髪で、顔立はやつれていて、羊のようなやさしい顔には赤痣《あかあざ》があり、唇《くちびる》は蒼《あお》ざめて厚ぼったく、めったにあわ....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
きた。背の低い太鼓腹の老人で、灰色の大きな頭と赤い髯《ひげ》とをもち、顔や手には赤痣《あかあざ》があった。彼は瀬戸のパイプをふかしながら、小股《こまた》でやって....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
トが。彼女の声の響きには、家中のものが、窓ガラスも道具も人間もみな震え上がった。赤痣《あかあざ》で凸凹《でこぼこ》の大きい顔は、網杓子《あみじゃくし》に似ていた....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
お話しにくうございますので、お手間は取らせませんから、どうか、そのへんまで……」赤痣《あかあざ》 万年橋の鯨汁《くじらじる》。鯨一式で濁酒《どぶろく》を売る。....
詩語としての日本語」より 著者:折口信夫
色の日の下にわれを忘れし揺蕩は 酒精よりもなほ強く汝が立琴も歌ひえぬ 愛執の苦き赤痣を醸すなり アルチュル・ランボオ 小林秀雄 この援用文は、幸福な美しい引例と....