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「赤目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

赤目の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
高野聖」より 著者:泉鏡花
時よく稲《いね》の穂《ほ》が目に入ると、それから煩《わずら》う、脂目《やにめ》、赤目《あかめ》、流行目《はやりめ》が多いから、先生眼病の方は少し遣《や》ったが、....
」より 著者:横光利一
米を見返って溝の中へ捨てる真似をして道傍《みちばた》の材木の上へ金剛石を乗せて、赤目を一度してそのまま帰った。 米は辰の姿が見えなくなると徐々《そろそろ》材木....
海異記」より 著者:泉鏡花
れかかる秋の日の黄ばんだ中に、薄黒くもなんぬるよ。 「何だかちっとも分らねえが、赤目鰒の腸さ、引ずり出して、たたきつけたような、うようよとしたものよ。 どす赤....
田舎教師」より 著者:田山花袋
真似をして歩いた。何かべちゃべちゃしゃべっている女生徒もあれば、後ろをふり返って赤目をしてみせている男生徒もある。赤いマンマという花をつまんで列におくれるものも....
十二支考」より 著者:南方熊楠
、猴に似て髯多きは※《きょ》なり、猴に似て大なるは※《かく》なり。大にして尾長く赤目なるは禺《ぐう》なり。小にして尾長く仰鼻なるは※《ゆう》なり。※に似て大なる....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
ない――」 「――ええ、苦々しいやつかな――」 「――いり海老のような顔をして、赤目張るの――」 「――さてさて憎いやつの――」 相当の役者と見える。声が玄関....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
簪《かんざし》を売ったこともあったが、篠《ささ》に通したお芋を売った。がりがりの赤目芋だった。それを一家中が前の日の夕方から担ぎだして、戸板まで運びこんでゆくの....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
も店をかたづけたら、路ばたへ出て、その奥様の、帰らしゃますお顔を拝もうぞいの。」赤目の嫗は自から深く打頷いた。 十二 時に色の青い銀の目の嫗は、....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
・九二五〕 山部赤人 赤人作で前歌と同時の作である。「久木」は即ち歴木、楸樹で赤目柏である。夏、黄緑の花が咲く。一首の意は、夜が更けわたると楸樹の立ちしげって....
土地に還る」より 著者:豊島与志雄
、今、彼の左半面のその眼や耳や髪は、無惨な姿になっていました。そのぎょろりとした赤目で、じっと見られましたなら、彼女はどうすることでしょう。 彼は彼女に手紙が....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
出遊には、天気思わしからず、餌は、これを除きてまた他に求むべからず、今日品川沖に赤目魚釣に往きし忘筌子、利根川(江戸川)に鯉釣に出でし江東子に、獲物を見せて愕か....