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「赤穂浪士〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

赤穂浪士の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
さようなら」より 著者:田中英光
の悪習を、つい最近、明治の末期まで、否、太平洋戦争中にも美徳と信じていた日本人。赤穂浪士。乃木大将。軍国の処女妻。瓦砕を玉砕と錯覚した今度の戦いの無数の犠牲者。....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
、刀も刀、斬り手も斬り手、じっと相青眼に構えて睨合った。 同じく、大佛君の「赤穂浪士」の一節――。 やがて、三人は、芝生の中央へ進み出た。 目と目と、....
口笛を吹く武士」より 著者:林不忘
ば、出入りの商人や御用聞きも、片っ端から赤浪だろうし、第一、そういうあなたこそ、赤穂浪士の錚々たるものかも知れませんな、あっはっはっは、いや、風声|鶴唳《かくれ....
十姉妹」より 著者:山本勝治
昔の思想習慣に引戻されて父親としての責任も考え出す様ではあったが、それでも、丁度赤穂浪士の様に苦難して百姓達の幸福の為めに闘うのだと勇んで走り廻って居る慎作の、....
死刑の前」より 著者:幸徳秋水
を感じて死んだ。そしてまた、いずれも真にいわゆる「名誉の戦死」であった。 もし赤穂浪士をゆるして死をたもうことがなかったならば、彼ら四十七人は、ことごとく光栄....
四十八人目」より 著者:森田草平
た」と、勘平は問わず語りに話した。(ついでながら、勘平のこの書状は、江戸における赤穂浪士の動静を知る貴重な材料として、今に伝わっている)「だが、戻路にはちょっと....
ヴアン・ダインの作風」より 著者:平林初之輔
じようとしたって決して生まれるものでない。 ちょうど大仏《おさらぎ》次郎氏の『赤穂浪士』が日本の大衆文学界で人気を集めたのもこれと似ている。氏はこの作において....
昭和四年の文壇の概観」より 著者:平林初之輔
わゆる大衆文学は、昨年を全盛期として、今年は少し下火に向かったような観がある。『赤穂浪士』三巻を完成し、『ごろつき船』を出し、『由井正雪』『からす組』その他その....
無宿人国記」より 著者:吉川英治
である。 上杉家では――いや藩の輿論よりは、太守の綱憲自身が、しきりと聞える、赤穂浪士たちの潜行的な噂に対して、 (もし、父を討たれては) と、躍起となった....
べんがら炬燵」より 著者:吉川英治
夕方の駕屋|溜り、牛曳き、居酒屋、往来のどこへ耳を傾げても、今、江戸の話題は、赤穂浪士の讚美でもちきっている。伝右衛門は、それらの話をきくと、自分の名誉みたい....
大岡越前」より 著者:吉川英治
の檻に、いかにあの頃の、血を荒しもだえたことか。良心と麻痺との境に悩んだことか。赤穂浪士の列が、雪解の道を、真ッすぐに西へ向って引揚げてゆく朝。――屋根づたいに....