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赤腹
「赤腹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
赤腹の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
一
虫類で、彼の嫌いなものは、蛇、蟷螂、蠑※、蛞蝓、尺蠖。
蠑※の
赤腹を見ると、嘔吐が出る。蟷螂はあの三角の小さな頭、淡緑色の大きな眼球に蚊の嘴程....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
月、まだうすら寒い陽光である。でも近くの池の底に沈んでいる空缶や茶碗の破片の間に
赤腹がのろく動いているのを眺める。心のぬくみ少しづつ動くを覚える。 四月、そわ....
「美しい村」より 著者:堀辰雄
気味な色をした茸《きのこ》がちらりと覗《のぞ》いていたり、或《あるい》はその上を
赤腹(あのなんだか人を莫迦《ばか》にしたような小鳥です)なんぞがいかにも横着そう....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
はこんな天気の日の外気の中にきくのはわるくありませんけれど、それよりも時々山鳩や
赤腹や野鳥が来ます百舌鳥も。その方が林町らしくて面白うございます。そうそうこのお....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
。……清五郎、よくこの虫を見ろ。お前は守宮だといったが、これはこのへんの堀にいる
赤腹《あかはら》だ。守宮なら無花果《いちじく》の葉のような手肢《てあし》をしてい....
「旅の旅の旅」より 著者:正岡子規
るべき魚一尾あり。主人誇りがにこは湖水の産にしてここの名物なりという。名を問えば
赤腹となん答えける。面白き秋の名なりけり。これより山を下るに見渡す限り皆薄なり。....