赤蕪[語句情報] » 赤蕪

「赤蕪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

赤蕪の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「食魔」より 著者:岡本かの子
や大粒の蛤を表に見せていた。ある店では、ショウウィンドーの中に、焼串に鴫を刺して赤蕪や和蘭芹と一しょに皿に並べてあった。 「どこも、ここも、相変らず月並なものば....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
では沢庵漬けの用意なぞにいそがしかった。いずれももう冬じたくだ。野菜を貯えたり、赤蕪を漬けたりすることは、半蔵の家でも年中行事の一つのようになっていた。その時、....
「縮図」より 著者:徳田秋声
ち、野菜を車に積んで得意まわりをするのだったが、土地で一番豊富なのは豆のもやしと赤蕪であり、銀子は自分も好きな赤蕪を、この八百屋に頼んで、東京へ送ったりしたこと....
「旅愁」より 著者:横光利一
たが、事態はそこまで自分にも迫って来ているのかと思い吐息をつくと、しばらく黙って赤蕪を噛っていた。 「吾人は須らく現代を超越すべし、というわけにはいかんのかね。....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
ずれに破れた奴を、ばたばたと空に撥ねる、治兵衛坊主を真俯向けに、押伏せて、お光が赤蕪のような膝をはだけて、のしかかっているのである。 「危い――刃ものを持ってる....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
神的宿題です。庭には畠が出来ていて、お芋（これはやや可）大根（これは全く未知数）赤蕪（肥って良）などが出来ています。鳩のヒナは三羽居ます。夜のしらしら明けから鳴....