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赤門
「赤門〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
赤門の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ふもれすく」より 著者:辻潤
かったのだ。僕の頭は由来、はなはだメタフィジカルに出来あがっている。だから満足に
赤門式な教育を受けていたら今頃は至極ボンクラなプロフェッサアかなにかになっていた....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
辺の横町でしばらく鼬鼠ごっこしているうちに、諦めて帰って行ったものなの。私よほど
赤門前の自動で先生へお電話しようと思ったんですけれど、そうなると先生の家の雰囲気....
「足迹」より 著者:徳田秋声
っと報してほしいとそのことを母親に頼んで帰って行ったが、途中で小石川の伝通院前の
赤門の家で占いの名人のあるということを想い出して、ふとそこへ行って観てもらう気に....
「破片」より 著者:寺田寅彦
て切符の数を読んでいた。乗客の一人は吹き出して笑った。 あるバスの女車掌は大学
赤門前で、「ダイガクセキモンマエ」と叫んでいたそうである。 ある電車運転手は途....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
都の三条大橋の東に檀王法林寺というお寺がある。そこの境内から川端へ抜けるところに
赤門があり、夕方になると閉されるが、いつ締まるのか誰もそれを見かけたものがない。....
「雪ちゃん」より 著者:寺田寅彦
学校の昼の休みに
赤門前の友の下宿の二階にねころんで、風のない小春日の温かさを貪るのがあの頃の自分....
「病院風景」より 著者:寺田寅彦
界は何もかも変って行くが、雀はおそらく千年前の雀と同じであろう。 またある日。
赤門からはいって行く。欅の並木をつつむ真昼の寒い霧。向うから幸福な二人連れが来て....
「夏目先生と滝田さん」より 著者:芥川竜之介
私がまだ
赤門を出て間もなく、久米正雄君と一ノ宮へ行った時でした。夏目先生が手紙で「毎木曜....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
う。波浮中学校の坂口校長先生(偶然私と同姓)の話によると、元村に現存する藤井氏(
赤門というね)が中世の移住で、相当の格式をもち、コードのヤブという祖神を祀って神....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
いので、湿るからといって、人数だけ買って帰りました。 大学の構内を通り抜けて、
赤門を出て左へ曲って、本郷の通りへ行きますと、三丁目の角に兼康という小間物の老舗....
「殺人迷路」より 著者:佐左木俊郎
倒して止まない『あづま日報』の村井ではないか。 二木検事と村井記者は、同期の、
赤門出の法学士だった。学生時代から競争相手だったこの二人は、卒業間際に一人の女性....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
のである。 その前に、渠は母の実家の檀那寺なる、この辺の寺に墓詣した。 俗に
赤門寺と云う。……門も朱塗だし、金剛神を安置した右左の像が丹であるから、いずれに....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
がいよいよ読者の好奇心を惹起した。暫らくしてS・S・Sというは一人の名でなくて、
赤門の若い才人の盟社たる新声社の羅馬字|綴りの冠字で、軍医|森林太郎が頭目である....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
ねりべい》立ちつづく本郷の暗闇坂の如き、麻布長伝寺《あざぶちょうでんじ》の練塀と
赤門見ゆる一本松の坂の如きはその実例である。 私はまた坂の中《うち》で神田明神....
「芝、麻布」より 著者:小山内薫
壇に非常な勢力を持っていた。勿論、その頃の文壇には党派があった。早稲田派がある。
赤門派がある。文学界派がある。硯友社派がある。だが、竜土会はすべての党派を抱擁し....