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「赤髭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

赤髭の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
俊寛」より 著者:菊池寛
こうした矢先にかかる鳥は一羽もいなかっただろうが、この島に住んでいる里鳩、唐鳩、赤髭、青鷺などは、俊寛の近づくのをすこしも恐れなかった。半日、山や海岸を駆け回る....
「鎌と鎚」工場の文学研究会」より 著者:宮本百合子
も満員だ。引け時だからたまらない。群衆をかきわけて飛び出した書類入鞄を抱え瘠せた赤髭の男が、雨外套の裾をひるがえして電車の踏段に片足かけ、必死になって ――入....
叔父」より 著者:豊島与志雄
した微笑が頬に浮んできた。 それから中野さんは、手紙を片手に持って、片手で薄い赤髭をひねりながら、静子達がいる室の方へ行ってみた。所が、静子の鼻の低い平ったい....
自転車嬢の危難」より 著者:ドイルアーサー・コナン
た。 こうした私の幸福な生活に、最初の禍を持って来たのは、すなわちウードレーの赤髭顔でございました。彼は一週間と云うことで訪ねて来たのでしたが、しかし私には全....
鯛釣り素人咄」より 著者:佐藤垢石
って細くこけ、色は頭の上側から背にかけ、また胸鰭が薄い黒紫色に彩られて、いわゆる赤髭金鱗頭骨に節を作るという容をそなえている。つまり、関西地方では、この乗っ込み....
鴻ノ巣女房」より 著者:矢田津世子
は小学校を中途でやめさせられて校長先生の家へ子守りにやられた。 校長先生には「赤髭コ」という諢名がついていた。寒中でも真っ裸になって井戸端で水をかぶる人だった....
茶粥の記」より 著者:矢田津世子
ただきましたから」 「あの校長さんは親切だからなあ。僕は、高等科で教わったが……赤髭コって渾名でね、先生よく水っ洟をチカチカ光らせてやって来たもんだ」 小学校....
凍雲」より 著者:矢田津世子
気だからな、蕈こ取りにも会わねえして……。お父さん、家かい?」 先生は手の甲で赤髭を撫でた。 「相変らずでして。寝てる間も起きてる間も、算盤玉こばかりはじいて....