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走り抜ける
「走り抜ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
走り抜けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
みました。それから麦畑をぐるぐる廻る、鍵《かぎ》の手に大根畑《だいこんばたけ》を
走り抜ける、蜜柑山《みかんやま》をまっ直《すぐ》に駈《か》け下《お》りる、――と....
「山椒大夫」より 著者:森鴎外
》が打ち寄せる。旅人は横穴にはいって、波の引くのを待っていて、狭い巌石の下の道を
走り抜ける。そのときは親は子を顧みることが出来ず、子も親を顧みることが出来ない。....
「白妖」より 著者:大阪圭吉
視の下に切符なしでは一般に通行を許さない。だから途中からこの有料道路へ乗り込んで
走り抜ける訳にも行かなければ、又途中から有料道路を抜け出して走り去ることも出来っ....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
いでじゃな。」 思わず耳をすました階上《うえ》の三人――。 重い夜風が部屋を
走り抜ける中で、千浪は、何がなしにはっとした顔を上げて大次郎を凝視《みつ》めた。....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
判断を下すことから生じるのではなくて、自分自身がトラックに降り立って、競争相手を
走り抜けることから生じて来るのである。或いは、その相手を之やあれの「人間」と考え....
「三甚内」より 著者:国枝史郎
いたが、そこは武蔵直伝の早業、十手の雨を突っ切った。大小の鍔際引っ抱え十間余りも
走り抜ける。この時またも呼子の音が背後に当たって鳴り渡ったが、とたんに両側の人家....
「はつ恋」より 著者:神西清
、おそろしい疑惑に胸を締めつけられながら、わたしはもと来た方へ駆け出して、横町を
走り抜ける拍子に、すんでのことでエレクトリークの手綱を離すところだったが、とにか....