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赴
「赴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
赴の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
のと申す名を賜《たまわ》ってござる。」
奉行「してその紅毛人は、その後いずこへ
赴いたぞ。」
吉助「されば稀有《けう》な事でござる。折から荒れ狂うた浪を踏んで....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
ろがその中に私はある官辺の用向きで、しばらく韓国《かんこく》京城《けいじょう》へ
赴任《ふにん》する事になりました。すると向うへ落ち着いてから、まだ一月と経たない....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
みならず彼が二三日|中《うち》に、江戸を立って雲州《うんしゅう》松江《まつえ》へ
赴《おもむ》こうとしている事なぞも、ちらりと小耳《こみみ》に挟んでいた。求馬は勿....
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
繞《めぐ》り戦う。須臾《とき》の際《ま》に官軍《みいくさ》敗績《やぶ》れぬ。水に
赴《おもむ》きて溺死《しぬ》る者|衆《おお》し。艫舳《へとも》、廻旋《めぐら》す....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
て疑わなかったのであろう。それでなければ、彼は、更に自身|下《しも》の間《ま》へ
赴いて、当日の当直だった細川家の家来、堀内伝右衛門を、わざわざこちらへつれて来な....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
》とたたないうちに、突然官命を受けた夫は支那《しな》の漢口《ハンカオ》の領事館へ
赴任《ふにん》することになるのです。
主筆 妙子も一しょに行くのですか?
保....
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
七つの恐しき徳を行わんとすればなり。ああ、われら悪魔を誘《さそ》うて、絶えず善に
赴かしめんとするものは、そもそもまた汝らが DS か。あるいは DS 以上の霊か....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
言上《ごんじょう》しけるに、そは面白からん、明日《みょうにち》南の馬場《ばば》へ
赴《おもむ》き、茶坊主|大場重玄《おおばじゅうげん》を把らせて見よと御沙汰《ごさ....
「或る女」より 著者:有島武郎
と二三人おいた斜向《はすか》いの若い男を顧みた。斎藤と呼ばれた、ワシントン公使館
赴任の外交官補は、まっ赤《か》になって、今まで葉子に向けていた目を大急ぎで博士の....
「或る女」より 著者:有島武郎
氏の用というのは来年セントルイスに開催される大規模な博覧会の協議のため急にそこに
赴《おもむ》くようになったから同行しろというのでした。僕は旅行の用意はなんらして....
「片信」より 著者:有島武郎
もより稀薄に支配階級の血を伝えた私生児中にかかる気勢が見えはじめたことは、大勢の
赴《おもむ》くところを予想せしめるではないか。すなわち私生児の供給がやや邪魔にな....
「星座」より 著者:有島武郎
がひけた。吉田というのは、まだ若くって頭のいい人だったが、北海道というような処に
赴任《ふにん》させられたのが不満であるらしく、ややともすると肝心な授業を捨ててお....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
の勧めに従って、田舎牧師たるべく決心し、アイル・オブ・マンのモーグフォルド教会に
赴任した。在職中たまたま疱瘡が流行して、死者続出の有様であったが、モーゼスは敢然....
「蜜柑」より 著者:芥川竜之介
思わず息を呑んだ。そうして刹那に一切を了解した。小娘は、恐らくはこれから奉公先へ
赴こうとしている小娘は、その懐に蔵していた幾顆の蜜柑を窓から投げて、わざわざ踏切....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
までも旅行したい希望であったが、見合わすこととなり、一八一五年二月末、ネープルに
赴いてベスビアス山に登り、前年の時よりも噴火の一層活動せるを見て大いに喜んだ。 ....