赴任[語句情報] »
赴任
「赴任〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
赴任の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
ろがその中に私はある官辺の用向きで、しばらく韓国《かんこく》京城《けいじょう》へ
赴任《ふにん》する事になりました。すると向うへ落ち着いてから、まだ一月と経たない....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
》とたたないうちに、突然官命を受けた夫は支那《しな》の漢口《ハンカオ》の領事館へ
赴任《ふにん》することになるのです。
主筆 妙子も一しょに行くのですか?
保....
「或る女」より 著者:有島武郎
と二三人おいた斜向《はすか》いの若い男を顧みた。斎藤と呼ばれた、ワシントン公使館
赴任の外交官補は、まっ赤《か》になって、今まで葉子に向けていた目を大急ぎで博士の....
「星座」より 著者:有島武郎
がひけた。吉田というのは、まだ若くって頭のいい人だったが、北海道というような処に
赴任《ふにん》させられたのが不満であるらしく、ややともすると肝心な授業を捨ててお....
「地球を狙う者」より 著者:海野十三
見港をあとにして、目的地たる花陵島へといそぐのであった。 花陵島! そこは僕の
赴任地なのだ。 僕――理学士大隅圭造は、花陵島にある地震観測所へ、いま
赴任の途....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
ると、在学中からの研究事項だったものを一層研究するつもりで、断然南八丈島研究所へ
赴任したのだった。何の研究であるのかを訊ねたところ、 「ちょっと説明しても分らん....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
―それが近づく学芸会に、女学部三年が出すプログラムだった。杜先生は、この女学校に
赴任して間もない若い理学士だったが、このクラスを受持として預けられたので、やむを....
「わがまま」より 著者:伊藤野枝
こうした辞を述べられようとは予期しなかった。田島は去年高師を卒業してここの師範に
赴任した。その人がまだ高師にいた間、登志子は兄さん兄さんと彼を何かにつけて頼りに....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
省に勤めた小官吏です。この度飛騨の国の山中、一小寒村の郵便局に電信の技手となって
赴任する第一の午前。」 と俯向いて探って、鉄縁の時計を見た。 「零時四十三分で....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
る影をも納めて、野に山に棄つるがごとく、絶所、僻境を望んで飛騨山中の電信局へ唯今
赴任する途中である。すでに我身ながら葬り去った身は、ここに片袖とともに蘇生った。....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
の勧めに従って、田舎牧師たるべく決心し、アイル・オブ・マンのモーグフォルド教会に
赴任した。在職中たまたま疱瘡が流行して、死者続出の有様であったが、モーゼスは敢然....
「狂人日記」より 著者:井上紅梅
、君がせっかく訪ねて来てくれたが、本人はもうスッカリ全快して官吏候補となり某地へ
赴任したと語り、大笑いして二冊の日記を出した。これを見ると当時の病状がよくわかる....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
あるとは知りませんでしたよ。妻が予知して、これが当って、門生志願が秋田の産、僕の
赴任が仙台という、こう揃ったのに、何の故障がありますか。……お庇でね、おおん、お....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
かったから、この一場の偶談は殊に感慨が深い。 私が鴎外と最も親しくしたのは小倉
赴任前の古い時代であった。近時は鴎外(のみならず他の文壇の友人)とも疎縁となって....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
んだことも記憶にあるが、遂に私は日蓮聖人に到達して真の安心を得、大正九年、漢口に
赴任する前、国柱会の信行員となったのであった。殊に日蓮聖人の「前代未聞の大|闘諍....