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起きる
「起きる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
起きるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
おじ》は、つづけさまに絶叫しながら、ようやく、太郎のひざの下からはね起きた。はね
起きると、すばやく倒れた遣戸《やりど》を小盾《こだて》にとって、きょろきょろ、目....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
炎になった。牛飼いの若者はその火に毛脛《けずね》を焼かれながら、悲鳴を挙げて飛び
起きると、無我夢中に高這《たかば》いをして、裏手の方へ逃げ出そうとした。
怒り....
「百合」より 著者:芥川竜之介
ら、顔や着物はその拍子《ひょうし》にすっかり泥になってしまった。それでも彼は飛び
起きるが早いか、いきなり金三へむしゃぶりついた。金三も不意を食ったせいか、いつも....
「或る女」より 著者:有島武郎
ろうと思われるほど暑くなっていた。葉子はきのうまでの疲労と衰弱とに似ず、その日は
起きるとから黙って臥《ね》てはいられないくらい、からだが動かしたかった。動かすた....
「星座」より 著者:有島武郎
なぎ》らしながら、それを睨《にら》みつけて坐りつづけていた。
「おい純次起きろ。
起きるんだ、おい」
と清逸は弟の蒲団に手をかけてゆすぶった。しばらく何事も知ら....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
意する。 「おい寝べえ」 「兄さん先に寝なよ」 「お前寝べし‥‥あしたまた一番に
起きるだから‥‥戸締まりはおらがするに」 二人はわざと意趣に争ってから、妹はと....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
で東亜連盟協会の「昭和維新論」には、昭和維新の目標として、約三十年内外に決勝戦が
起きる予想の下に、二十年を目標にして東亜連盟の生産能力を西洋文明を代表するものに....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
う一つ氷嚢をぶら下げさせた。 すると二時頃になって、藤岡蔵六が遊びに来た。到底
起きる気がしないから、横になったまま、いろいろ話していると、彼が三分ばかりのびた....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
の片膝組みの仰向けで、酒の酔を陰に沈めて、天井を睨んでいたのが、むっくり、がばと
起きると、どたりと凭掛ったまま、窓下の机をハタと打った。崖下の雪解の音は余所より....
「橋」より 著者:池谷信三郎
見も知らない男の名前だった悲しい事実を考えていた。 10 シイカは朝
起きると、縁側へ出てぼんやりと空を眺めた。彼女はそれから、小筥の中からそっと取り....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
じるのは次第に僕を無気味にし出した。僕は一時間とたたないうちにベッドの上から飛び
起きるが早いか、窓かけの垂れた部屋の隅へ力一ぱい本を抛りつけた。 「くたばってし....
「狂女」より 著者:秋田滋
しまった。老女はそこで彼の膝にとり縋って、泣かんばかりにこう云った。 「奥さんは
起きるのがお厭なんです。旦那、
起きるのは厭だと仰有るんです。どうぞ堪忍してあげて....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
じものを繰返し繰返し見ていることが、ちょうど毎晩同じ劇場へはいって芝居を観る者に
起きるように、私の心をとうとう倦怠と嫌悪の巣にしてしまった。 私は三十年このか....
「初雪」より 著者:秋田滋
いのだろう? そんなことは何ひとつ無いのである。こののち自分の身にはどんなことが
起きるのであろう? 起きて来そうなことは無い。自分の心を元気づけてくれるような期....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
送る。―― 十日ばかり前である。 渠が寝られぬ短夜に……疲れて、寝忘れて遅く
起きると、祖母の影が見えぬ…… 枕頭の障子の陰に、朝の膳ごしらえが、ちゃんと出....