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「起因〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

起因の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青木の出京」より 著者:菊池寛
に蘇《よみがえ》って、彼の幸福な心持を掻きみだしていった。そして、その打撃から、起因するすべての苦しみを苦しみ、すべての不快を味わうごとに、彼は青木を憎みかつ恨....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
なかった(一方は敵をもつべき性質のものでなく、一方は敵をもっていなかった)ことに起因《きいん》していたのである。べつの見方をすれば、両者の経済的状態の一時的共通....
放送された遺言」より 著者:海野十三
言にしてこれを蔽えば、彼らの無自覚は、不愉快きわまる強制と悲しむべき理性の失明に起因しているのである。もっとこれをあからさまに言うならば、先に述べたような私の世....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
から、有名な地質学者ジュース(Suess 一八八三年)は、この大洪水が火山爆発に起因する津波によって惹起されたもので、この津波がペルシア湾からメソポタミアの低地....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
さらどうにもならない――それが因で、伸子を残忍な欲求の母たらしめた。あの嗜血癖の起因は、僕にもようく判るんだ。しかし、犯行のつどに、恐らく人間の世界を超絶してい....
応仁の乱」より 著者:菊池寛
仁の乱の責任者として、古来最も指弾されて居るのは、将軍義政で、秕政と驕奢が、その起因をなしたと云われる。 義満の金閣寺に真似て、銀閣を東山に建てたが、費用が足....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
嬢、早や、それでは痛入る。――老人にお教へ下さると云うではなけれど、絵図面が事の起因ゆえ、土地に縁があろうと思えば、もしや、この明神に念願を掛けたらば――と貴女....
絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
うちで最も大仕掛な、機械化されたものが玉屋にあったのだ。 恐らく、その折檻法の起因と云えば、宗教裁判当時かマリア・テレジア時代の拷問具が、和蘭渡りとなったので....
夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ろうとは思われぬ不可思議な殺人事件が、寺内の夢殿に起った。そして、端なくもそれが起因となって、推摩居士の本体が曝露されるに至ったのである。 寂光庵は、新薬師寺....
備前天一坊」より 著者:江見水蔭
総髪頭。被服から見ても医者という事が知れるのであった。 「かの伊賀越の敵討、その起因は当国で御座った。それやこれやで、鳥取の池田家と、岡山の池田家と御転封に相成....
」より 著者:岡本かの子
前の彼女は、現実の男女生活をむしろ厭って居た。彼女の結婚生活の破綻も多分はそれに起因したに違いない。その彼女は、頭脳に於て寧ろ昔から異性憧憬者であった。狂人にな....
妖怪学」より 著者:井上円了
く思うべけれど、余はこれをもって心理作用の一部に属するなり。すなわち、思想連合に起因するものなり。思想連合の作用は、今述ぶるごとく、一名称もしくは一音調の名称、....
西航日録」より 著者:井上円了
なり。けだし、その国に医術の発達せざるはこれがためなり。宗教の振るわざるもこれに起因す。よって余は、シナは大濁国、大緩慢国なると同時に大迷信国なりといわんとす。....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
えに、船客四百人くらいをいるる余地あり。その番号中に十三番室なきは、欧米の迷信に起因す。西洋人の十三の数をいとうは、わが邦人の四の数を忌むよりもはなはだし。余の....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
「これはなぜかと算盤を取ってみますと、まったく大阪市が不健康地であるということに起因しているのであります」 「このたびの市長は算盤がよほど上手と見えますな」 ....