起死回生[語句情報] » 起死回生

「起死回生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

起死回生の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
淫売婦」より 著者:葉山嘉樹
》が尠《すくな》いだろうから、だが、――私はその階段を昇りながら考えつづけた――起死回生の霊薬なる六神丸が、その製造の当初に於て、その存在の最大にして且《か》つ....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
知っているかな?」 「申すまでもない、製薬主!」 「いかにもな。いかにもな」 「起死回生、神変不思議、効験いやちこのこれほどの名薬、神の手では作れない」 「いか....
石狩川」より 著者:本庄陸男
》たらんとするわれらを見すてることは、天、人とともに許されまい、われらにとっては起死回生の―― 誰かがにたりとわらったような気がした。そして阿賀妻にとっては、....
鼻の表現」より 著者:夢野久作
と「止むを得ぬ」とを同時に占領する事が出来るのであります。 「あなたの御蔭で私は起死回生の思いを致しました。御鴻恩は死んでも忘却致しませぬ」 「どう致しまして。....
映画と生理」より 著者:寺田寅彦
応して内分泌ホルモンの分泌のバランスに若干の影響を及ぼし、場合によってはいわゆる起死回生の薬と類似した効果を生ずることも可能ではないかという、はなはだ突飛な空想....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
が、本業としてのお医者様にかけては名人だ。少なくとも米友の経験する限りに於ては、起死回生の神医に近い! この名医神医を眼前にさし置いて、何を自分が今までしてい....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
る世の移り変りには勝てず、商運まったく行きつまり、借金で首がまわらない。なんとか起死回生の手を打たなければならないところへ追いこまれている。 これあるかな。マ....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
が打ち掛けになったとき、坊門の棋士が総勢集まって研究し、前田六段(当時)がついに起死回生の名手を発見し、そのために碁がひっくり返って本因坊の二目勝になったという....
美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
美に抱摂すべきであろう。つまり美のあらゆる範疇を日本美の健康性と清浄性とによって起死回生せしめねばならないのである。当今世界の近代美は爛熟と廃頽と自暴自棄とに落....
「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
ューネが、この湿熱環に堪えるため、窮通の策をほどこした。それが、もしも成功すれば起死回生を得る。 「うまく往ってくれ。ただハチロウのため、俺はそう祈る」 キュ....
人工心臓」より 著者:小酒井不木
の心臓に代らしめ、以て、人類を各種の疾病から救い、長生延命をはかり、更に進んでは起死回生の実を挙げようと苦心|惨憺した人であって、その結果一時、健康を害して重患....
三国志」より 著者:吉川英治
加うるに、近年の水害で、国政はまったく行き詰まってしまった。 そこで、袁術が、起死回生の一策として、思いついたのが、河北の兄|袁紹へ、持て余した帝号と、伝国の....
三国志」より 著者:吉川英治
然、蜀が亡ぶしかないことは知っているだろうが、もしそうとしたら、この蜀に、たれを起死回生の主君と仰ぎたいかね」と、ふたりに訊ねた。 法正は、怪訝な顔して、 「....
私本太平記」より 著者:吉川英治
来たさないわけにゆくまい。――逆に、義貞の方とすれば、都の聞えは、まさにここでの起死回生となっていた。 「まだ聞かぬ者は聞け。六波羅は陥ち、箱根以西はみな宮方に....
私本太平記」より 著者:吉川英治
してきたのである。 しかもなお皮肉なのは、その原因が、勝者の側から瀕死の敵へ、起死回生のよろこびと絶好なすきとを与えていたことにある。――すなわち、足利方の内....