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起請文
「起請文〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
起請文の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
《しりぞ》けられると、二三日家に閉じこもっていた。兼ねて求馬《もとめ》と取換した
起請文《きしょうもん》の面《おもて》を反故《ほご》にするのが、いかにも彼にはつら....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
強く抱く。舞台回る) 親鸞聖人居間 清楚な八畳、すみに小さな仏壇がある。床に一枚
起請文を書いた軸が掛かっている。寝床のそばに机、その上に開いた本、他のすみに行灯....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
、 大「しめた」 と大藏は跡へ帰って硯箱を取出して手紙を認め、是から菊が書いた
起請文を取出して、大藏とある大の字の中央へ(ー)を通して跳ね、右方へ木の字を加え....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
あひまもり、他事にましハるへからす、 と記し、神社の事を冒頭に置き、また巻尾の
起請文も貞永式目のと殆んど同一の文を用い、終りに数行の増補をなしたるのみなるに依....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
とは、家門のためにも、君侯のためにも望ましくない。それゆえ切腹に代えて、金毘羅に
起請文を納めさせたい。悔い改める望のない男であるから、必ず冥々の裏に神罰を蒙るで....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ソノ時、橋本ト深津ハ後ヘ残ッテ居テ、以来ハ親類同様ニシテクレトイウテカラ、両人ガ
起請文《きしょうもん》ヲ壱通ズツヨコシタ、ソレカラ猶々《なおなお》本所中ガ従ッタ....
「ひな勇はん」より 著者:宮本百合子
しい事思うと今でも涙がほんまにポロリー、ポロリってこぼれるワナ」「そんなら一っそ
起請文書いて小指を切ろうかしら」「それもいいやろ、けど笑われるワナ、そなような事....
「四十八人目」より 著者:森田草平
葉鋭く言いきった。勘平も理の当然に服して、そのまま黙って控えていた。 いよいよ
起請文の前書が読み上げられた。これは仇討の宣言綱領といったようなもので、次の四箇....
「法然行伝」より 著者:中里介山
がたし」とまで云って、右の光明房の手紙に就て法然は、「一念義|停止《ちょうじ》の
起請文」をまで定めて世に示した。その文中には「懈怠無慚《けたいむざん》の業をすす....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
持てなかった。むかしは知らず、いまの時世だと思う。現に自分さえ高時へ、心にもない
起請文をさし出している。 そんなもので人を結束しうるほど生やさしい世情でない実....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
菩薩を謗ってはならぬ、破戒をすすめてはならぬなどと、厳重に弟子を誡めて、七箇条の
起請文を書き、一同に署名させている。また叡山に対しても恭しい怠状を呈し、自身には....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
唱門どもにもこの旨を触れしめたことがあった。これによって宇治猿楽は、九月十一日に
起請文を入れて罪を謝している。 また文明二年二月十四日には、寺門の下知として、....