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「超世〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

超世の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ロマネスク」より 著者:太宰治
かまどから立ちのぼる煙は、ほやほやとにぎわっていたとな。あら殊勝《しゅしょう》の超世の本願や。この子はなんと授かりものじゃ。御大切にしなければ。惣助はそっと起き....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
より西には水も無いのである。手に足に気くばりが無くなって、考えは先から先へ進む。超世的詩人をもって深く自ら任じ、常に万葉集を講じて、日本民族の思想感情における、....
出家とその弟子」より 著者:倉田百三
は祈りだよ。祈りは運命を呼びさますのだ。運命を創り出すと言ってもいい。法蔵比丘の超世の祈りは地獄に審判されていた人間の運命を、極楽に決定せられた運命にかえたでは....
鼻の表現」より 著者:夢野久作
あるまいかと考えられます。 シーザーは、はるばる羅馬から彼女を見物に来て、この超世界的の女王の鼻の表現を見ると、そのまま黙って羅馬に帰ってしまったと伝えられて....
二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
描いて以て教えなければならぬ。今日以後の文人は山林に隠棲して風月に吟誦するような超世間的態度で芝居やカフェーにのみ立籠っていて人生の見物左衛門となり見巧者訳知り....
十二支考」より 著者:南方熊楠
支《げっし》国王名は栴檀《せんだん》※昵※《けいじった》、この王、志気雄猛、勇健超世、討伐する所|摧靡《さいひ》せざるなし、すなわち四兵を厳にし、華氏城を攻めて....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
ください。祝福あれ! (一九一五・一一) 善くなろうとする祈り 我建超世願、必至無上道、斯願不満足、誓不取正覚 ――無量寿経―― 私は私の心の内に....
認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
いることは、決して哲学的な知恵とは考えられない。哲学という学術に於ては、そういう超世間的で超常識的な用語を以てしては、決して科学的になれないのである。哲学上の用....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
に、今だに考えられている。――だがそんなものは科学でも哲学でも何でもなくて、単に超世俗振りで勿体振った悪趣味なそれ自身俗物的な一風俗に過ぎない。科学がそうしたジ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
植民地に住むというような有様です。しかし、柳田は田山ほどに世界を知らないし、また超世間の美術に没頭するという術《すべ》を持たないから、田山のために写生旅行の助手....
取返し物語」より 著者:岡本かの子
くみにはおくみの苦労、わしにはわしの苦労がある。三界無安、猶如火宅、ただ念仏のみ超世の術じゃ。さあ行こう』(涙を押える) 幸子坊『南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏』 ....
山の人生」より 著者:柳田国男
ればならぬというのは、ずいぶん古くからの多くの民族の習性であった。天狗がいよいよ超世間のものと決定してから、太郎坊・三尺坊等の名が始めて現れたことは、従来人の注....