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「越後〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

越後の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
によれば十五歳)天保《てんぽう》七年の春である。伝吉はある日ふとしたことから、「越後浪人《えちごろうにん》服部平四郎《はっとりへいしろう》と云えるものの怒《いか....
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
の話を聞きますと、でっぷりした、愛嬌《あいきょう》のある男だそうで、その時は紺の越後縮《えちごちぢみ》の帷子《かたびら》に、下へは白練《しろねり》の単衣《ひとへ....
或る女」より 著者:有島武郎
わせのものの中からできるだけ地味《じみ》な一そろいを選んでそれを着ると葉子はすぐ越後屋《えちごや》に車を走らせた。 昼すぎまで葉子は越後屋にいて注文や買い物に....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
みて問えり。 「伏木……あの、伏木まで?」 伏木はけだし上都《じょうと》の道、越後直江津《えちごなおえつ》まで汽船便ある港なり。欣弥は平然として、 「これから....
国貞えがく」より 著者:泉鏡花
祖母《としより》が言うと、ちょいちょい見懸ける男だが、この土地のものではねえの。越後《えちご》へ行《ゆ》く飛脚だによって、脚《あし》が疾《はや》い。今頃はもう二....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
、」……仔細ない。 が、孫八の媼は、その秋田辺のいわゆる(おかみん)ではない。越後路から流漂した、その頃は色白な年増であった。呼込んだ孫八が、九郎判官は恐れ多....
湯女の魂」より 著者:泉鏡花
は有磯海」という芭蕉の句も、この辺という名代の荒海、ここを三十|噸、乃至五十噸の越後丸、観音丸などと云うのが、入れ違いまする煙の色も荒海を乗越すためか一際濃く、....
黒百合」より 著者:泉鏡花
開帳があって、これを何だ、本堂の真中へ持出して大変な騒ぎを遣るんだ。加賀からも、越後からもね、おい、泊懸の参詣で、旅籠町の宿屋はみんな泊を断るというじゃあねえか....
化鳥」より 著者:泉鏡花
日傭取、土方、人足、それから、三味線を弾いたり、太鼓を鳴して飴を売ったりする者、越後獅子やら、猿廻やら、附木を売る者だの、唄を謡うものだの、元結よりだの、早附木....
良夜」より 著者:饗庭篁村
予は越後三条の生れなり。父は農と商を兼ねたり。伯父は春庵とて医師なり。余は父よりは伯....
取舵」より 著者:泉鏡花
時に九月二日午前七時、伏木港を発する観音丸は、乗客の便を謀りて、午後六時までに越後直江津に達し、同所を発する直江津鉄道の最終列車に間に合すべき予定なり。 こ....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
れども、汽車は、越前の三国、敦賀。能登の富来、輪島。越中の氷見、魚津。佐渡。また越後の糸魚川、能生、直江津――そのどこへ売られたのか、捜しようがなかったのです。....
三枚続」より 著者:泉鏡花
いろは四十七の納屋を構え、番頭小僧、召使、三十有余人を一家に籠めて、信州、飛騨、越後路、甲州筋、諸国の深山|幽谷の鬼を驚かし、魔を劫かして、谷川へ伐出す杉|檜松....
迷信解」より 著者:井上円了
為せるものがある、幽霊を偽造して私利を営まんとするものもある。今一例を挙ぐれば、越後某町に五、六十年前にありしこととして伝えておるが、「町内の某家にて、ただ一人....
可愛い山」より 著者:石川欣一
この山、その名を雨飾山といい、標高一九六三米。信州の北境、北小谷、中土の両村が越後の根知村に接するところに存在する。元より大して高い山ではないし、またいわゆる....