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「趣好〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

趣好の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
い田舎道を歩いていると、大入道や傘の一本足のばけものやその他いろいろのばけものが趣好をこらして入りかわり立ちかわり現われた。乃木大将は新しいばけものが現われるた....
新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
て、途中二、三段位のゆるい階段が所々にあるきりで、自然と階上に行ってしまうという趣好が歩道にあるスリガラスの光りとりとともに評判であって、出品物も中々いいものが....
たぬき汁」より 著者:佐藤垢石
たというのは、めいめい家へ持ち帰り自由に料理して食った方が、各人それぞれ異なった趣好によって、狐肉の美味の真髄を探ることができるであろうという申し合わせであった....
銀座アルプス」より 著者:寺田寅彦
コーヒーに限らず、デパートの商品でも、あのようにたくさんにあるものの中で自分の趣好に適合するものの少ないのに困ることがしばしばある。コーヒー茶わんとか灰皿とか....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
せさき》には、贔屓《ひいき》から役者へ贈物の台をならべた。劇場の表飾りもまけずに趣好をこらし、庵《いおり》看板をならべ、アーク燈を橋のたもとに点《つ》けたので、....
インターナショナルとともに」より 著者:宮本百合子
で、盛んに社会的清掃をつづけながら遠ざかった。 自動車工場「アモ」のデモは別の趣好だ。幾流もの横旗の上に小さい自動車が一台ゆれてくる。みんなの目の前でパラリと....
今日の文学の展望」より 著者:宮本百合子
トイェフスキーは不幸な再登場によって文学そのものの発展を混乱させている心理主義の趣好者を満足させたに過ぎなかった。 この期間、明治文学の代表的作家及びその諸作....
勝利したプロレタリアのメーデー」より 著者:宮本百合子
出す張り物、人形、スローガンを書いた赤いプラカードなどを制作する。 工場工場が趣好をこらして、見テロ! びっくりさせてやるからと、腕によりかけて、いろんなもの....
白藤」より 著者:宮本百合子
とだったろう。夫人は私に一つ指環を下すった。お孝さんはなかなか趣味家で、指環にも趣好があるらしいよ、というようなことを、母からきいていた。いつも、さっぱりと一つ....
南路」より 著者:宮本百合子
造営したら、ああいう心持にもなるものか、こんな味も喜ばれるか、と思うほど、家族の趣好、性格を表している。有名な、カリフォルニア・バンガローはもちろん、堂々とした....
風俗の感受性」より 著者:宮本百合子
質をもっている。だから風俗について話す価値や面白さは、その風俗がいいとか悪いとか趣好的に或は道義的に現象の表面だけとりあげるよりも、寧ろ、そういう風俗が生れたの....
婦人の文化的な創造力」より 著者:宮本百合子
望の一つの刺戟、鼓舞のための存在としての範囲で見ることにおさまっていた男としての趣好が暗示されているのではなかろうか。 数学のソーニャ・コ※レフスカヤ、物理の....
文学上の復古的提唱に対して」より 著者:宮本百合子
。或る席で、「さび」の話が出た時、第二世である青年は、単純に、「さび」などという趣好は、西洋文明に比して日本の文明が貧困の文明であることの証拠にしかすぎない。竹....
若き世代への恋愛論」より 著者:宮本百合子
ある主観的な点の強調からの恋愛論やその反駁、さもなければ、筆者自身が大いに自身の趣好にしたがって恋愛的雰囲気のうちに心愉しく漫歩して、あの小路、この細道をもと、....