»
足止め
「足止め〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
足止めの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
んだ。借金があれば、月二割の途方もない利益があるのと、それに頭を上げられないし、
足止めすることもできるんだからな。だから藤原君なんか、いつまでたってもストキなん....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
くれ。あいつに逃げられるとまったく困るから」 若い男は黙っていた。 「あいつの
足止めをするのは慾得ばかりじゃあいけねえ。そこで色男に頼むんだ。我慢して相手にな....
「わが町」より 著者:織田作之助
郷愁にかり立てられる他吉の腹の虫を、お鶴は見抜いていたのだろうか。 お鶴の死に
足止めされて、八年が経った。 一日何里俥をひいて走っても、狭い大阪の町を出るこ....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
」といってのぼりはじめた。仲間はその早わざをほめた。ところで、てっぺんのところの
足止めの釘が腐っていたのだ。 人間 おゝ。 顔蔽いせる者 人はその日の午後に来た....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
御武家は容赦なく引っ立て、あまつさえ宿の亭主も巻添え喰って入牢させられたり、手錠
足止めに出会いましたり、兎角に迷惑なことばかりでござりますゆえ、触らぬ神に祟りな....
「戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
のしばらく、ヘンダスンの注意をマタ・アリの身辺に集めて邪魔《じゃま》しないように
足止めしておくことができれば、まず成功だが、その上で、もし機会に恵まれたら、英対....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
、残念ながら、月とすッぽん――たまげやしたねえ。
――何とかして、あの役者を、
足止めして、今は若い身を病気で引っ込んでいる、江戸一の立役者と、並べて眺めたいも....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
万松寺へ参詣したのは、その昔の朋輩思いのために、このお寺には、白雪稲荷のほかに「
足止め不動」というのがある。家出人や、駈落者が遠くへは行かないように、この不動尊....
「或る日の対話」より 著者:豊島与志雄
いとしてみよう。その時、獅子も新たな森にはいる時ちょっと立ち止るように、吾々も一
足止めて、深く息をするであろう。 この息の間に、旧きものの喪が忍びこんでくる。....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
じように検査をしたが、徒労であった。大和はそれしきのことで落胆しなかった。一同に
足止めし、数名の者を率いて船内隈なく調べたが、出てこない。大和は益々せせら笑い、....
「双面獣」より 著者:牧逸馬
された。これより先、刑事の一人は逸早く宙を飛んで、何時でも召喚出来るように自宅に
足止めしてある、あの、犯人の顔を見識っている唯一の証人アウチイ・ベエコンを迎いに....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
査を申出た。 係長が水平坑の闇の中へ消えてしまうと、菊池技師は、別室であのまま
足止めされていたお品を、すぐに事務所へ呼び込んだ。お品は、やがて問われるままに、....
「盗難」より 著者:佐藤垢石
げやりになっている。それでは祖先に申し訳ないという父の意見で、若い弟に嫁を迎えて
足止めし、それに農のことを担当させようとしたのである。 弟は嫁を迎えると、一年....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
逮捕《しよっぴ》けばいいんで、まあ万事内々に早いところやりましょう。」 幸七は
足止めの手配に、芸人の出入りする裏口のほうへ急いで行った。 三 藤....
「越年」より 著者:岡本かの子
今更、気づいた。しかしその復讐のために堂島を探して銀座に出るなどと話したら、直に
足止めを食うに決まっている――加奈江も明子も口に出さなかった。その代り「年内と言....