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「足留〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

足留の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
したよ。きょうはそれを御馳走しますからね。お午過ぎまで人質ですよ。」 こうして足留めを食わして置いて、老人は打ちくつろいで色々のむかし話をはじめた。次に紹介す....
煩悩秘文書」より 著者:林不忘
片眼が、紫いろの、凹凸の中から、覗いてきていた。 江戸の巻――二人白衣――足留め詣り 「いくら呑気だってほどがある。うちの宿六《やどろく》には呆れ返っちま....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
り。 造ったばかりのコートを貸してやった女は、とうとう帰って来なかった。一夜の足留りと、コートを借りて、蛾《が》のように女は他の足留りへ行ってしまった。 「あ....
谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
が、昨日からお待ち申していたの、案内者を用意して置いたのが、ムダになったが、未だ足留めをしているのと、よくひとりでしゃべくる、二階に上って、烏賊に大根おろしをか....
十二支考」より 著者:南方熊楠
つの理由はその盗を能くするにありと言ったくらい故、これを盗みの神とし盗みに縁ある足留めの神ともしたのだ。 それから猴の話に必ず引かるる例の『今昔物語』巻の二十....
十二支考」より 著者:南方熊楠
は、護摩を以て治国を受け合い、庚申《こうしん》像を縛って駈落者《かけおちもの》の足留めしたと心得ると五十歩百歩だ。 さて前年刑死されたある人が、真正の平等社会....
堺事件」より 著者:森鴎外
舟に乗った。後にこの人達は丸亀を経て、北山道を土佐に帰り着いた。そして数日間|遠足留を命ぜられていたが、後には平常の通心得べしと云うことになった。射撃したと答え....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
不思議であります。 備前屋の主人は、家族から雇人、芸妓遊女の類《たぐい》を悉く足留めをして、いちいち裸《はだか》にするまでにして調べたけれども、品物は一つも出....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
と申して、家出をしたきり皆目行方が判らないのでございます。神様のお力でどうぞその足留めをしてくださいますよう……。実際のところ私はあれに死なれると甚だ困りますの....
丹下左膳」より 著者:林不忘
がる! こんどの請負は二千三百両。近えうちに前金が千両さがる。それでなけア大工の足留め金を出すことができねえ」 「へえ? 豪勢な御普請ですねえ。じゃアあの三十両....
丹下左膳」より 著者:林不忘
ぬ司馬先生――めざす源三郎が、とっくのむかしに品川まで来て、供のもの一同はそこで足留めを食い、源三郎だけが姿を変えて、このやしきに乗りこんでいようとは、もとより....
放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
雨。 造ったばかりのコートを貸してやった女は、とうとう帰って来なかった。一夜の足留りと、コートを借りて、蛾のように女は他の足留りへ行ってしまった。 「あんた人....