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「跛者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

跛者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
人物 農夫 甚兵衛 二十九歳 甚しき跛者 その弟 甚吉 二十五歳 同 甚三 二十二歳....
安重根」より 著者:谷譲次
―五十歳。大東共報主筆。露領の朝鮮人間に勢力ある独立運動の首領。親分肌の学者で、跛者だ。すっかり露化していて、ルバシカに、室内でも山高帽をかぶっている。 李春華....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
ために他国へ出征したこととの外には、国境の外へは一足も踏み出したことはなく、かの跛者や盲人の如き不具者よりもなお他国へ赴いたことが少なかったのではないか。かくの....
クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
私にこう云うんだ、教会の中で衆皆が自分を見てくれれば可いと思った。何故なら自分は跛者だし、聖降誕祭の日に、誰が跛者の乞食を歩かせたり、盲人を見えるようにして下さ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
離れた人のいないところで、心静かに不動様を焼いてしまいたい。米友は、そう思って、跛者《びっこ》ではあるけれども達者な足を引きずって、昌平橋をずんずんとのぼって行....
丹下左膳」より 著者:林不忘
と乾雲丸を取りなおした。 隻眼隻腕、おまけに顔に金創の溝ふかい怪物……このうえ跛者とくりゃあ世話アねえや! ととっさに考えるとそこは老獪《ろうかい》の曲者《く....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
にては悪しき者虐遇を息め、倦み憊れたる者|安息を得。」とある。 三四 ※杖。――跛者などが腋の下にあてて歩くに用うる丁字形の杖。撞木杖。 三五 三孔滑車。――船....
狼疾記」より 著者:中島敦
感じはしない。それならばこうしたことを常に感ずるような人間は不具なのかも知れぬ。跛者が跛足を隠すように俺もまたこの精神的異常を隠すべきだろうか? ところで、一体....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
み出す各種の蝙蝠、少しも戦うことをしない軍服の案山子《かがし》、作病者、恐るべき跛者、時としては女房どもとともに小さな車にのって歩きながら酒を密売しそれをまた盗....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
》をも浅い溝《みぞ》となし、鉄の格子《こうし》をも柳の枝の簀子《すのこ》となし、跛者《はしゃ》をも壮者となし、足なえをも鳥となし、愚鈍を本能となし、本能を知力と....
銀三十枚」より 著者:国枝史郎
であった。 「物質的には食傷している。精神的には空腹だ。これが現在の生活だ。変に跛者の生活だなア」 私は氈を撫で廻した。 「この毛並の軟らかさ、朝鮮産の虎の皮....
純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
の物の利用との間には、常にかなりの強度の差がある。この差は時には著しく大である。跛者にとっての第一対の松葉杖、近視眼者にとっての第一対の眼鏡、職業音楽家に対する....
剣侠」より 著者:国枝史郎
1 「辻斬の噂、どんな辻斬で?」と前田主膳という武士が訊いた。 「撞木杖をついた跛者の武士が辻斬りをするということで厶るが」 「その噂なら存じて居ります」 「不....
学校の説」より 著者:福沢諭吉
国を天地世界と心得るは、足を備えて歩行せざるが如し。ゆえに地理書を学ばざる者は、跛者《はしゃ》に異ならず。 第四、数学 指を屈して物の数を計《かぞう》るを....
年中行事覚書」より 著者:柳田国男
のだろうと思うわけは、跡隠しの伝説の全くない土地にも、なお霜月三夜の大師さまは、跛者であったとも片足神だったともいう者が稀でないのである。人は大師と聴くとまず弘....