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「距離〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

距離の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
寒さ」より 著者:芥川竜之介
――好《い》いかい? Hは温度、Xは熱伝導《ねつでんどう》の方面に計《はか》った距離、Kは物質により一定されたる熱伝導率だよ。すると長谷川君の場合はだね。……」....
少年」より 著者:芥川竜之介
うやは前のように道の上を指《ゆびさ》した。なるほど同じくらい太い線が三尺ばかりの距離を置いたまま、土埃《つちほこり》の道を走っている。保吉は厳粛に考えて見た後《....
出帆」より 著者:芥川竜之介
何度もきき返してやっとわかった。 そのうちに、気がついて見ると、船と波止場との距離が、だいぶん遠くなっている。この時、かなり痛切に、君が日本を離れるのだという....
保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
》に目つぶしを食わされない。第一詰め所に坐ったまま、門の内外《うちそと》五六間の距離へ絶えず目を注《そそ》いでいる。だから保吉の影が見えると、まだその前へ来ない....
或る女」より 著者:有島武郎
した。が、その時はもうおそかった。洋服姿の田川夫妻がはっきりと見分けがつくほどの距離に進みよっていたので、さすがに葉子もそれを見て見ぬふりでやり過ごす事は得《え....
或る女」より 著者:有島武郎
て足早にそのあとをつけた。二人の間は半町とは離れていなかった。だんだん二人の間に距離がちぢまって行って、その女が街灯の下を通る時などに気を付けて見るとどうしても....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
。始めは自分の馬の鼻が相手の馬の尻とすれすれになっていたが、やがて一歩一歩二頭の距離は縮まった。狂気のような喚呼《かんこ》が夢中になった彼れの耳にも明かに響《ひ....
卑怯者」より 著者:有島武郎
のもありがたい役廻りではないと気づかったりして、思ったとおりを実行に移すにはまだ距離のある考えようをしていたが、その時分には扉はもう遠慮会釈もなく三、四寸がた開....
星座」より 著者:有島武郎
とともに小樽にいる妹のことを考えた。三人のきょうだいの間にはさまったおびただしい距離……人生の多様を今更ながら恐ろしく思いやってみねばならぬ距離……。けれども彼....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
生きなければならないこの現在にとって、それらのものとお前との間には無益有害な広い距離が挾まっている。 お前が私の極印を押された許可状を持たずに、霊から引放した....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
リアで、夏至と冬至の正午における太陽の高度を測定し、それを基にして南北回帰線間の距離が地球大円周の八三分の一一に当るということを算定した(この値は実際より約一パ....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
うかすると人間を目の仇に致します……。』 何と申しましても、人間と妖精とでは、距離が大分かけ離れていて、談話がしっくりと腑に落ちないところもございますが、それ....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
れで立派な夫婦であり、智能的には、必ずしも同一程度であるを要しない。愛はいかなる距離をも結合する力がある。それは幼稚不完全なる地上生活に於てすら然りである。二人....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
活溌で、顔の様子が非常に活き活きしている。頭の形が変っていて、前額から後頭までの距離が非常に長く、帽子はいつも特別に注文した。初めは頭髪が褐色で、ちぢれておった....
茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
あった。 午過ぎの歩行は午前中に比してひどく疲労を感ぜしめられる。それは既に長距離を歩いて来た為ばかりではない。南方の天空へ廻って来た日輪は、南面の山腹へ対し....