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「路人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

路人の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
武蔵野」より 著者:国木田独歩
冷やかなり。満目黄葉の中緑樹を雑《まじ》ゆ。小鳥|梢《こずえ》に囀《てん》ず。一路人影なし。独り歩み黙思|口吟《こうぎん》し、足にまかせて近郊をめぐる」 同二十....
わが町」より 著者:織田作之助
人夫頭二十名、通訳二名、合計千九百二十二名の労働者の供給を申込んだ。 日給は道路人夫一ペソ二十五セント、石工二ペソ、人夫頭二ペソ五十セント、通訳は月給で百八十....
近時政論考」より 著者:陸羯南
過ぎず。このゆえに既往の沿革に対しては自由・帝政の二派は兄弟にして改進の一派とは路人の関係なり。現時の政事に対しては改進・自由の二派ほとんど朋友にして帝政の一派....
田舎教師」より 著者:田山花袋
分の家庭にひきつけて考えることが多くなった。 羽生町の入り口では、東武鉄道の線路人夫がしきりに開通工事に忙しがっていたが、そのそばの藁葺家には、色のさめた国旗....
ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
鉄柵の前からとび退《の》いた。 どいた! どいた! 水撒きだ。 長靴ばきの道路人夫が、木の輪のついた長いゴムホースを、角の反宗教書籍出版所の壁についてる水道....
前記天満焼」より 著者:国枝史郎
くれ!」 などという声々が聞こえてくる。 軒に倒れている人間がある。飢えた行路人に相違ない。家の中からけたたましい、赤子の泣き声が聞こえてくる。乳の足りない....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
訪を求めて打切られるから、勢い即時に暇乞いせざるを得なくなった。随って会えば万更路人のように扱われもしなかったが、親しく口を利いた正味の時間は前後合して二、三十....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
者船停止の沙汰が公示してある。 例年当寺ニテ執行ノ阿波丈六寺代印可ノ儀|併ビニ遍路人便乗ノ扱イ等|俄ニ阿州家ヨリ御差止メ有之候ヲ以テ中止イタシ候尚秋船ノ遍路ハ其....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
がいる」 と、肩だけは突ッ張ったが、やや息を殺したかたちである。 「なんだ、遍路人ではないか」 「そうらしい」 「さっきから間の抜けた鈴を振って、しきりと医王....