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「跳ね上り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

跳ね上りの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
少女地獄」より 著者:夢野久作
に……あたかも白鷹助教授と臼杵病院長を紹介する光栄を喜ぶかのようにピョンピョンと跳ね上りながら電話室へ走り込んで行った。 その後ろ姿を見送った私は、モウ何も疑....
蟹工船」より 著者:小林多喜二
を上げたり、下したりする度に、コンクリート・ミキサの中に投げ込まれたように、皆は跳ね上り、ぶッつかり合わなければならなかった。 薄暗い中で、漁夫は豚のようにゴ....
地は饒なり」より 著者:宮本百合子
た彼女の無邪気さ、絶対的な従順さが、天にも舞い昇りそうな意気とともに、躍り上り、跳ね上りながら奔流し始めたのである。 一日中で一番長い放課時間に、彼女はよく、....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
、尺蠖歩み、宙釣り、逆釣り、錐揉み、文廻し廻転、逆反り、仏倒し、うしろ返り、又は跳ね上り、飜落するなぞ、恰も何者かが手を加えて操縦せるが如くなる、あらゆる奇抜な....
白くれない」より 著者:夢野久作
二人を求めて跣足のまゝ本堂の周囲を一めぐりするに、本堂の階段の下に微かながら泥の跳ね上りし痕跡あり。其処より床下へ匐ひ入り行くに積み並べたる炭俵の間に、今まで知....
現代小説展望」より 著者:豊島与志雄
みしながら、躍り、猛然と身を蜿らせ、尾と鰭で強く水面を叩き、白い腹を見せて空中に跳ね上り、船を傾け、引き摺り、グググーッと水面深く沈んで行った。 鱶釣りの発動....
白銀の失踪」より 著者:ドイルアーサー・コナン
、同時に動物の不思議な本能で、自分の身に何か危険が企まれていることを感じ、ぱっと跳ね上りました。その拍子にストレーカは額を蹴られて倒れたのです。雨は降っていまし....
兎と猫」より 著者:井上紅梅
、自分も決して食わない。子供等はどっと笑い出した。小さいのは喫驚《びっくり》して跳ね上り、洞の中に潜り込んだ。親兎は洞門の口まで跟《つ》いて行って、前脚で子供の....
空家の冒険」より 著者:ドイルアーサー・コナン
転落してゆくのを眺めた。彼の身体は一度は、大きな岩に打ちつけられ、それから大きく跳ね上りざま、ざんぶと水に落ちて行ってしまったのだ」 私はただ驚異の目を※りな....
良夜」より 著者:饗庭篁村
んとする頃一鞭あてて走り出せしが、そのガタガタさその危なさ腰を馬車台に打ちて宙に跳ね上りあたかも人間を鞠にして弄ぶが如し。目は眩み腹は揉める。死なざりし事を幸い....
魔都」より 著者:久生十蘭
いるわけにはゆかぬのであろう。ともかく逃れられるだけ逃れなくては、と急に椅子から跳ね上り、白絹の襟巻を鼻の上まで引きあげ、帽子の前鍔を深く引きおろし、ソロソロと....
殺意(ストリップショウ)」より 著者:三好十郎
と音がして ミクロメエタアの目もりがグラリと揺れて 次ぎの瞬間には私ごと、グンと跳ね上り、 近くで爆弾が落ちた事を知った時には、 窓のガラスは全部吹きとび 近く....
人工心臓」より 著者:小酒井不木
した。はっと思うと、次の瞬間けたたましい咳嗽が起って、なお暖かい血は猛烈に口腔に跳ね上りました。咳嗽、又、咳嗽、妻はコップを持って来てくれましたが、見る見るうち....