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跳ね起きる
「跳ね起きる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
跳ね起きるの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「春の盗賊」より 著者:太宰治
り附けず、この朝日の直射を、私の豪華な目ざまし時計と誇称して、日光の氾濫と同時に
跳ね起きる。早起は、このようにして、どうやら無事であるが、早寝には、閉口している....
「特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
れまでの悠々たる落着きぶりを一時に失ってしまった。氏は大昂奮の態で、ベッドの上に
跳ね起きると、大歓喜のあまり、首を右左へ強く振った。 がちゃり! 妙な音がし....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
く掛けて置いて、身を横にした。
三〇分と経ぬ様に思ったけれど目覚しに起こされて
跳ね起きるや早九時半で、何だか電気の鬱積した様に甚く頭が重い、窓を開けて外を見る....
「地球盗難」より 著者:海野十三
叩きつけられるところだった。 「何だろう? 人間かそれとも妖怪か?」 彼は再度
跳ね起きると、欄干のところへ突進していった。そして暗い外を見た。白い怪物はたしか....
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
に、役に立たなかった。――それでも学生は割合に元気を保っていた。 「何かあったら
跳ね起きるんだ。その代り、その何かをうまくつかむことだ」と云った。 「これでも跳....
「戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
ったり動かなくなった。 さあたいへん。頭が変だと思っていた船員たちは、周章てて
跳ね起きると甲板へとびだした。 すると、何というべら棒な話であろう。汽船の前に....
「杜松の樹」より 著者:グリムヴィルヘルム・カール
のいい鳥だわ、わたしに赤い靴をくれたりして。」 「いいえ、」といって、お母さんは
跳ね起きると、髪の毛を焔のように逆立てながら、「世界が沈んで行くような気がする。....
「港の妖婦」より 著者:田中貢太郎
った。と、ガラス戸が開いて女の姿は外へ出てしまった。 「この盗人」 洋服の男は
跳ね起きるなり女の締めかけにしてあったガラス戸を開けて走りでた。 「もし、もし」....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
っ。――たれかそこに、隠れてるぞ!」 と、伊織は絶叫してしまった。 そして、
跳ね起きるなり、ぱっと無性に駈け出そうとすると、 「この餓鬼っ」 と、彼の見た....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
弛みがあったものか、 「しゃっ。不覚」 こう自分を罵詈していた。そして反動的に
跳ね起きるやいな、 「逃がそうか、悪朝臣」 と罵りざま、豹が尾けるように粘ッて....
「ダルマ船日記」より 著者:山之口貘
、一つ目の口に繋船。 ×日×日 日 荒々しく吹き込んで来た風にたたき起されて、
跳ね起きる途端に頭の上に物が落っこちた。痛む頭を片手でおさえ、狼狽てて甲板に這い....