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跳梁
「跳梁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
跳梁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
ません。それならどうして、この文明の日光に照らされた東京にも、平常は夢の中にのみ
跳梁《ちょうりょう》する精霊たちの秘密な力が、時と場合とでアウエルバッハの窖《あ....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
れはその当時においては前者の反動として認められた。個人意識の勃興がおのずからその
跳梁《ちょうりょう》に堪えられなくなったのだと批評された。しかしそれは正鵠《せい....
「階段」より 著者:海野十三
行った。斯くて予定の七日間が過ぎてしまったあとには、僕の身体には飢えた「彼奴」が
跳梁することが感ぜられ、それとともに、あの若き婦人の肢体が網膜の奥に灼きつけられ....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
して、中には、これは科学者に共通な悪運が廻って来たものだと申し、或る者は殺人魔の
跳梁であると申し、また或る者は偶然災害が続くものであって決して原因のあるものでは....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
部は、探偵小説家の途方もない想像力で煙にまかれながら、合槌をうった。 「射撃手が
跳梁するのは、三人が三人とも申し合わせたように夜間に限るのはどうしたものでしょう....
「蠅男」より 著者:海野十三
はすっかりいい気持になって、ブラブラと橋の上を歩いていった。これが兇悪「蠅男」の
跳梁する大阪市と程遠からぬ地続きなのであろうかと、分りきったことがたいへん不思議....
「地球要塞」より 著者:海野十三
運動は、活溌になるであろうと識者は見ている” “――汎米連邦における敵国スパイの
跳梁《ちょうりょう》は、いよいよ甚《はなは》だしきものがあり、殊に昨日は、ワシン....
「紅玉」より 著者:泉鏡花
る状して踊り出す。初手の烏もともに、就中、後なる三羽の烏は、足も地に着かざるまで
跳梁す。 彼等の踊狂う時、小児等は唄を留む。 一同 (手に手に石を二ツ取り、カチ....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
だそうである。 中にも、こども服のノーテイ少女、モダン仕立ノーテイ少年の、跋扈
跳梁は夥多しい。…… おなじ少年が、しばらくの間に、一度は膝を跨ぎ、一度は脇腹....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
なに煩わしい事はない。手で招いても渋面の皺は伸びよう。また厨裡で心太を突くような
跳梁権を獲得していた、檀越夫人の嫡女がここに居るのである。 栗柿を剥く、庖丁、....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
ょろひょろものの作者ごときは、外套を着た蟻のようで、電車と自動車が大昆虫のごとく
跳梁奔馳する。瓦礫、烟塵、混濁の巷に面した、その中へ、小春の陽炎とともに、貸本屋....
「人造物語」より 著者:海野十三
士を収容しては、早速修理を加え、戦線に送り出すことであろう。 こんな機械兵士の
跳梁する時代には、その破壊力も、断然強くなるはずで、その内に世界大戦争が起って、....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
かしいままで、奴隷状態を存続せしめた責任を軍や警察や官僚にのみ負担させて、彼らの
跳梁を許した自分たちの罪を真剣に反省しなかつたならば、日本の国民というものは永久....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
羅場となり、亡命者や、王党側の暴れものや、そのほか、あらゆる国境の荒くれ男どもが
跳梁跋扈したのである。しかし、それからもういく年か過ぎ、この時分には当時の物語を....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
し、進歩的な国民を絶望に追い込むファッショ反動の政治を抬頭せしめ、一面、共産党に
跳梁の間隙を与え、左右全体主義への道を開き、祖国と民主主義を危機に直面せしめてお....