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踏まえる
「踏まえる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
踏まえるの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「野分」より 著者:夏目漱石
はあるまい。高柳君はこの暗い所に淋しく住んでいる人間である。中野君とはただ大地を
踏まえる足の裏が向き合っているというほかに何らの交渉もない。縫い合わされた大島の....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
お》ちることであり、第二の場合においては、徒刑囚が法律よりも高く上って法律を足に
踏まえることだった。二つの場合とも、彼ジャヴェルにとっては不名誉なことであった。....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
、団十郎菊五郎あっての家橘八百蔵高麗蔵で、かれらがひとり立ちで歌舞伎座の大舞台を
踏まえることは覚束ないと認められていた。それやこれやが影響して、この興行は失敗に....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
藤房は毛穴をよだてた。彼の日月はまッ暗な虚空と変り、グラと奈落の口もとでかかとを
踏まえるような思いだった。季房も背中合わせに大手をひろげ、 「匹夫。ひかえろッ」....
「それから」より 著者:夏目漱石
た。 三千代の言葉は普通の談話としては余りに声が低過ぎた。代助は消えて行く影を
踏まえる如くに、すぐその尾を捕《とら》えた。 「違やしません。貴方にはただそう見....