蹌踉めき[語句情報] » 蹌踉めき

「蹌踉めき〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

蹌踉めきの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
視するに忍びなかったが、イリヤはそれを聴くと、全身の弾力を一時に失って椅子の中へ蹌踉めき倒れ、しばらくあらぬ方をキョトンと※っていた。その間、法水は告白書に眼を....
旅愁」より 著者:横光利一
う千鶴子の指の間から芝生の新芽が伸び出ていて、手頸の初毛の上を匐って来る蟻の黒い蹌踉めきが、新婚に入ろうとしているものの生彩ある放心を感じさせた。矢代は刻刻に充....
南地心中」より 著者:泉鏡花
振絞って、 「多一か、多一はん――御寮人様はここじゃ。」と喚く。 早や柵の上を蹌踉めき越えて、虚空を掴んで探したのが、立直って、衝と寄った。 が、床几の前に....
日輪」より 著者:横光利一
た。」 大夫は妻の髪を掴んで引き伏せようとしたときに、再び新しい一人の足音が、蹌踉めきながら三人の方へ馳けて来た。それは酒盞を片手に持った長羅の父の君長であっ....
奇巌城」より 著者:菊池寛
切がって私らには指もさわらせませんでしたよ。」 ボートルレは思いがけない発見に蹌踉めきながら外へ出た。彼が伯爵邸へ帰ってくると、彼へ手紙が来ていた。見ると次の....