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「蹕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

蹕の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
れ、今は、ただもうそのお来客と城主伊豆守のご入来を待つばかりでした。 と――警《けいひつ》の声とともに、家臣たちがひらめのごとく土下座している中を、伊豆守と....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
の光景は、もしこの時、綴織の下った長管喇叭の音が起って筒長太鼓が打ち鳴らされ、静を報ずる儀仗官の声が聴かれたなら、ちょうどそれが、十八世紀ヴュルッテムベルクか....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
となるべき家は馬籠では旧本陣青山方と指定された。これには半蔵はひどく恐縮し、御駐を願いたいのは山々であるが、こんな山家にお迎えするのは恐れ多いとして、当主宗太....
申陽洞記」より 著者:田中貢太郎
声とも判らない声が聞えてきた。李生は耳を傾けた。それは国王や大官の路を往く時に警するような声であった。その声はしだいに近くなってきた。 どうも不思議な事だと....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ので、従者は恐れて早く帰ろうと催促したが、呉は平気で動かなかった。 たちまち警の声が内からきこえて、衛従の者が紅い絹をかけた金籠の燭を執ること数十|対、その....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
、しばらく軒下に休息して夜のあけるのを待つことにしていると、たちまちに道を払う警の声が遠くきこえました。 「こんな山奥へ今ごろ威めしい行列を作って何者が来るの....
十二支考」より 著者:南方熊楠
壺を盈《みて》る由。支那では〈易州の馬※泉、相伝う、唐の太宗高麗を征し、ここに駐《ちゅうひつ》す、馬|※《あが》きて泉を得たり、故に名づく、また馬※泉あり、広....
丹下左膳」より 著者:林不忘
ったり平伏してお言葉のくだるのを待っていると――。 しッ、しい――ッ、と側で警《けいひつ》の声がかかる。 と、濃《こ》むらさきの紐が、葵《あおい》の御紋散....
丹下左膳」より 著者:林不忘
ことをしやアがる……隣近所、気まずい眼顔をあわせていると、シーッ! シッ! と警《けいひつ》の声。 吉宗公、御着座だ。 三 「用意を」 と吉宗、お傍《....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
は今日お呼出しになりまして、奉行石川土佐守御自身の御吟味、やがてシッ/\という警の声が聞えますと、正面に石川土佐守|肩衣を着けて御出座、その後にお刀を捧げて居....
魔像」より 著者:林不忘
と今の今までがやがやしていた連中が慌てて平伏すると、やがて、しいッ、しッ! と警《けいひつ》を掛けながら、二人のお小姓が御用箱を目八分に捧げて先に立つ。その後....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
》を鳴らす。 さあ、もうそろそろ始まるぞと思っているうちに、動座《どうざ》の警《けいひつ》を合図に全町の灯火がひとつ残らずいっせいにバッタリと消される。 ....
つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
うと、邦之助しきりに胆田《たんでん》に力を入れている。 と、しいっしっという警《けいひつ》の声。 襖の引き手にたれた紫の房が、一つ大きく揺れて、開くまもも....
ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
って仕舞った――イベットの服装は襞がゴシック風に重たく括れ、ラップの金銀の箔が警の音をたてて居る。その下から夜会服の銀一色が、裳を細く曳いて居る。若し手にして....
三国志」より 著者:吉川英治
は貴賤老幼が、蒸されるばかりに蝟集していた。 「あれが、劉皇叔よ」 などと、警のあいだにも、ささやく声が流れる。 この日。 曹操は、「爪黄飛電」と名づけ....