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「蹤跡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

蹤跡の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
捜索させた。成善は自ら雪を冒して、石川、大鰐、倉立、碇関等を隈なく尋ねた。しかし蹤跡は絶て知れなかった。 優善は東京をさして石川駅を発し、この年一月二十一日に....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
間と空間のあらん限りを馳けめぐって、脳髄の正体を突止めて行ったポカンの苦心惨憺の蹤跡をモウ一度くり返して辿ってみるがいい。 まず第一に脳髄が如何なる処から、....
十二支考」より 著者:南方熊楠
と勉むれど知り得ず。まず啄木鳥《きつつき》に命じ探偵せしめた。しかるにこの鳥獏を蹤跡《しょうせき》する途中ちょっと立ち留って樹をつつくと虫が出る、それを食うと素....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
の歌は真言である。虚空の如き心の上でさまざまの風情を彩るといえども、そこには更に蹤跡というものがない。この歌こそは如来の真の形体。一首に仏像を刻む思いをなし、一....
国号の由来」より 著者:喜田貞吉
釈を下し、太古天地剖判以後、大和の地は泥湿未だ乾かず、人々山に栖んで往来し、山に蹤跡が多かったがために、ヤマトと云うのだとか、大和には太古草昧の世、未だ屋舎あら....