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「蹴転〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

蹴転の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
名人地獄」より 著者:国枝史郎
」「へい、横山梁にございます」「うん、そうだ、さあここは?」「ヘッヘッヘッヘッ、蹴転でさあ」「ではここは? さあわかるまい?」「胴じゃございませんか。それからこ....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
に暗え筋のあってか、ま、なんにしても、縁あらばこそ墓所で旅立った死人を、石垣下へ蹴転がすたあ、あまりな仕打ちじゃごぜえませんか。もし、あっしゃあ八丁堀の藤吉でが....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
い加減酔っている。実は私も陶然としていた。 「これ、土手で売る馬肉じゃあないが、蹴転の女郎の切売を買ったって、当節では大銭だろう。女房は無銭で貰うんだ――娘に…....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
いとも何ともいわなかった。ただ大地が唯一の頼みのように、地面にへばりついている。蹴転がされても、襟がみをつかまれても、すぐへばりついて必死に地を抱きしめた。 「....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
げた。 巌流は、またも、 「あ、こやつ」 と、鞠のように、伊織の体を大土間へ蹴転がして、身を一歩、うしろへ退いた。 佐兵衛が、そこへ、 「阿呆ッ」 絶叫....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
真似を……、鈴虫なら啼きもするが、目明しなんざあ可愛らしくもねえ。いッそ川の中へ蹴転がしてしまいなせえ」 「まアいいわ、手先や同心の内幕を聞くのも慰みだし、第一....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
、牛を懲らすようにひッぱたく。 そして、半死半生にさせながら、女坂をゴロゴロと蹴転がして行った。 すると。 雪のような月影をふんでまだら石段の下から息をせ....
銀河まつり」より 著者:吉川英治
の上へ重なって倒れた。起とうとすると、またすぐに蹴とばされた。四度ほど鞠のように蹴転がされて、太陽の直射を浴びると同時に、彼は、草ぼこりと一緒に、猛然と大地に両....