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蹴返す
「蹴返す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蹴返すの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
しがある。一人が台の上へ登って縄の結び目へ首を入れる途端に他《ほか》のものが台を
蹴返す。首を入れた当人は台を引かれると同時に縄をゆるめて飛び下りるという趣向《し....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
なさいました。」と女房飛込み、この体を一目見るや、 「雑巾々々。」と宙に躍って、
蹴返す裳に刎ねた脚は、ここに魅した魔の使が、鴨居を抜けて出るように見えた。 女....
「初恋」より 著者:矢崎嵯峨の舎
は、闇に知ッていたので、いわゆる虫が知ッていたので,――その飄えるふりの袂、その
蹴返す衣の褄、そのたおやかな姿、その美しい貌、そのやさしい声が、目に入り耳に聞え....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
「ハイ、夜鷹でも、惣嫁でも」 「そんなことではまだるッこいわい!」 ポンと足で
蹴返すと、浪人はツト外へ出た。 ……開けられた門口から舞い込んだのは、風に捲か....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
生!」
傷手にも屈せず起き上がって、浪人の腰へむしゃぶりついた。その武左衛門を
蹴返すと、またもや一太刀あびせかけた。
もう、武左衛門は動かれない。かすかに呻....
「活人形」より 著者:泉鏡花
あれ御免なさいまし、御免なさいまし。と後へ反り前へ俯し、悶え苦しみのりあがり、紅
蹴返す白脛はたわけき心を乱すになむ、高田駄平は酔えるがごとく、酒打ち飲みていたり....