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身の代
「身の代〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
身の代の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「文七元結」より 著者:三遊亭円朝
身体を此方《こちら》さまへ、何年でも御奉公致しますから、親父をお呼びなすって私の
身の代《しろ》を遣《や》って、借財の方《かた》が付いて、両親｜交情好《なかよ》く....
「坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
ばかりだ。この仲間｜外《はず》れの男は袴だけはつけているが、後鉢巻は倹約して、抜
身の代りに、胸へ太鼓《たいこ》を懸《か》けている。太鼓は太神楽《だいかぐら》の太....
「模倣と独立」より 著者:夏目漱石
というようなものであります。それがイブセンという人は人間の代表者であると共に彼自
身の代表者であるという特殊の点を発揮している。イミテーションではない。今までの道....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
覆輪の、月草、露草。 侍女一 もしもし、唯今のそれは、あの、残らず、そのお娘御の
身の代とかにお遣わしの分なのでございますか。 僧都 残らず
身の代と？……はあ、い....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
から云って行政費と軍備費との均衡を保つことを建前とするだろう内閣審議会に、軍部自
身の代表者を送っておくことは軍部にとって決して有利ではないからでもある。つまり軍....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
から、此方もホロリと来て、あゝお気の毒だって、貴方はお慈悲深いもんだから五十円で
身の代をくぎって、東京へ連れて来て権妻になすって、目を掛けておやんなすったが、実....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
六は重き枕に就きつ。 湯を呑むにさえ、人の手かりたりしを、情なき一座の親方の、
身の代取りて、その半不随の身を売りぬ。 買いたるは手品師にて、観世物の磔にする....
「源氏物語」より 著者:紫式部
東宮へもお暇乞いの御｜挨拶《あいさつ》をした。中宮は王命婦《おうみょうぶ》を御自
身の代わりに宮のおそばへつけておありになるので、その部屋のほうへ手紙を持たせてや....
「雁」より 著者:田中貢太郎
身田と云う小さな宿場へ伴れて往き、其処の四日市屋と云う旅籠屋へ売渡して、三箇年の
身の代金六両二分を受けとって帰って来た。 一身田から在所までは三里ばかりの里程....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
ろと、苦労させた――わしの子にしては出来すぎ者じゃ。斉彬公が、いつも仰せられた、
身の代になったなら取立ててやるぞ、と――今まで、わしは、何一つ、お前に、やさしい....
「馬」より 著者:佐左木俊郎
せると、伝平夫婦の手には、百円ばかりの金が残った。 「これこそあ、耕平の野郎の、
身の代金だぞ。無暗なことにあ遣われねえぞ。この金は、金として、取って置かなくちゃ....
「純情狸」より 著者:佐藤垢石
華と唄われる小みどりである。まことにこれは当然の成行であった。下僚は雀右衛門に、
身の代金は、百両も与えたらよがしょう。 そうか、なるべく安いのがよろしい。とこ....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
た。立派な屋敷で暮していたある老婦人が、ジャンを可愛い子と思ったので、一日、その
身の代金を払って、自分の手もとに引き取った。なかなか利発な子だったので学校にあげ....
「粟田口霑笛竹（澤紫ゆかりの咲分）」より 著者:三遊亭円朝
談のうえ談がつき、其の頃百二十両に身を売ったと云うから、余程｜別嬪でございます。
身の代は皆な叔母に預け、金子を持たして帰す。叔母は残らず跡の始末を致し、金重の家....
「それから」より 著者:夏目漱石
はこの前《ぜん》、代助を訪問した当時、既に落ち付いていられない身分であった。彼自
身の代助に語った所によると、地位の心当りが二三カ所あるから、差し当りその方面へ運....