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身の程知らず
「身の程知らず〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
身の程知らずの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
いは武器でもない。技ばかりでもない。智恵ぞよ、智恵ぞよ。この主水之介の命など狙う
身の程知らずだけあって、愚かな奴めが、わしの兵術にかかったのさ。早くも胡散《うさ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
げているその隙に乗じて、七八名の捕り手達がうしろから襲いかかろうとしたのを、 「
身の程知らずがッ、この眉間傷、目に這入らぬかッ」 ぐっとふり向いて一喝しながら....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
走せ加わった都合五六名ほどの者が、
「僭上者《せんじょうもの》、無礼者、憎い奴、
身の程知らず、これで思い知ったか、岡崎武士の手並!」
寄ってたかって、骨髄に徹....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
き呆《あき》れて手の出しようもない有様。しかし、自分をこうも無茶に取崩しにかかる
身の程知らずの運命をも、やがてまた哀れむべきものだと、内心気の毒がってもいるらし....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
か。形式に囚《とら》われて、偶像を拝むように拝めというわけではない、貴様のような
身の程知らずが、盲目《めくら》千人の世間をばかにしたつもりでいるのは、芝居道を害....
「狼疾記」より 著者:中島敦
とし、彼を嘲弄する我々を、「下の階段にいながら上段にいる者を哂《わら》おうとする
身の程知らず」としているに違いない。我々の価値判断の標準を絶対だと考えるのは、我....
「地上」より 著者:島田清次郎
少年は泣くのをぴたりと止めた。 「う、う、やったな。仇討だ! 覚悟をしろ!」 「
身の程知らずめ!」 「うう」 薄暗い戸口で格闘がはじまった。何といっても容太郎....
「翻訳のむずかしさ」より 著者:神西清
という方法だ。 それを一口にいうと、飜訳者は模写だとか原色版だとか何だとかいう
身の程知らずな野心を起《おこ》さずに、写真屋の役割で満足しろということになる。つ....
「廃墟(一幕)」より 著者:三好十郎
ころげ込んで住ましてもらってるぶんざいで、又ぞろおせいさんまで引っぱって来るのが
身の程知らずだと言われれば一言も無いがね、ハハハ。しかしまあ、あの人も此処に居れ....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
ど嶮しい大岳へむかって向う見ずな山登りにかかったようなもので、余りに無謀、盲目、
身の程知らずといわれもしそうなぼくの幻想から出発してしまっている。自分の健康も世....