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身を切られる
「身を切られる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
身を切られるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「放浪」より 著者:織田作之助
バー「リリアン」で遊んだ。「リリアン」で五円、十円とみるみる金の消えて行くことに
身を切られるような想いをしながら、それでも、高峰さん高峰さんと姓をよばれるのが嬉....
「みちのく」より 著者:岡本かの子
|愚弄《ぐろう》される敵役《かたきやく》に使われているという風評になった。お蘭は
身を切られるように思いながらじっとその噂を聞いた。四郎がたとえこの町へ帰って来て....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
過ぎだった。直き戻って来てやると赤井に言って来たのだが、もう三時間も経っていた。
身を切られるような気がした。近衛通から吉田銀座へ折れて錦林通へ出る細いごたごたし....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
それからロイスに向い、「|御機嫌よう、|気を付けてね」と言った。 それから、
身を切られる思いで帰路についていた二人の耳へ、カムポスが高らかにいう声が聴えてき....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
これから十年の長いあいだ苦界の勤めをしなければならないのですから、姉思いの久松は
身を切られるように情なく思いました。それから惹いて、医者を怨むような気にもなりま....
「もくねじ」より 著者:海野十三
ねじの人生を考えてくださる、この情け深い所長さんの言葉によって、ぼくはこれまでの
身を切られるようなつらいことを、一遍に忘れてしまった。ああよかった。やがて所長さ....
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
ない。――無論、私が志を得たら……」 「貴方。」 とお澄がきっぱり言った。 「
身を切られるより、貴方の前で、お恥かしい事ですが、親兄弟を養いますために、私はと....
「成長が生んだ私の恋愛破綻」より 著者:伊藤野枝
珍らしいくらいにあきらめのいい年寄りもたまには愚痴も小言もいいます。そしてそれに
身を切られるほどに辛いのは私だけなんです。彼はそれは呑気でした。明日たべるものが....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ろもなく、若い身上で、先立ってこちらへ引越して了った親不孝の罪、こればかりは全く
身を切られるような思いがするのでした。『済みませぬ済みませぬ、どうぞどうぞお許し....
「道なき道」より 著者:織田作之助
来た蚊は、寿子の腕や手や首を、容赦なく刺すのだった。 「可哀想に……」 という
身を切られるような想いが、さすがにちらと庄之助の胸をかすめたが、しかし、彼は依然....
「二つの運命」より 著者:小川未明
るいします。私のすみかにしています、あのやさしい花が散る日のことを考えると私は、
身を切られるように感じます。」と、こちょうは怖ろしさに身を震わしていいました。 ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
人々の不平が数え切れぬほど沢山あります。ですが、まだこれ以上ここに書くだけでさえ
身を切られるような生活上の不幸、命に係るような絶望、それらがどのくらい多いか、日....
「雨」より 著者:織田作之助
。火夫になり円タク助手をやったときかされたお君は紙の様に蒼白い豹一の顔を見ると、
身を切られる様な自責を感じ、皆んな自分が悪かった、どうぞ私の軽はずみを嗤ってくれ....
「放浪」より 著者:織田作之助
喫茶バー「リヽアン」で遊んだ。リヽアンで五円、十円と見る/\金の消えて行くことに
身を切られるような想いをしながら、それでも、高峰さん/\と姓をよばれるのが嬉しく....
「恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
も知らずに、ひどく私へ当てこすったり、悪口を云ったりしているので、間に入って私は
身を切られるように辛いんですの」 「一雄さんが行方不明になられたことは、伯爵は御....