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「身動〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

身動の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
ない。保吉はひそかに校長の俳優的才能に敬服した。本堂はもとよりひっそりしている。身動きさえ滅多《めった》にするものはない。校長はいよいよ沈痛に「君、資性《しせい....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
って、まばらな星に、うっとりとながめ入った。――するとまたひとしきり、腹の子が、身動きをする。彼女は急に耳をすますようにして、その身動きに気をつけた。彼女の心が....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
た。 「それは後生も恐ろしい。だから私どもはただ、古人と後生との間にはさまって、身動きもならずに、押され押され進むのです。もっともこれは私どもばかりではあります....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
時を刻む音がした。と思うとまたその中で、床の間の楊柳観音《ようりゅうかんのん》が身動きをしたかと思うほど、かすかな吐息《といき》をつく音がした。 私は悸《おび....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
心に顔をそむけようとした。が、やはり彼の体は、どう云う神秘な呪《のろい》の力か、身動きさえ楽には出来なかった。 その内に突然沈黙が、幻の男女たちの上へ降った。....
「河童」より 著者:芥川竜之介
うに僕を見おろしていました。 僕は呆《あ》っ気《け》にとられたまま、しばらくは身動きもしずにいました。河童もやはり驚いたとみえ、目の上の手さえ動かしません。そ....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
、幻燈《げんとう》、大神楽《だいかぐら》――そう云う物ばかりかかっていた寄席は、身動きも出来ないほど大入《おおい》りだった。二人はしばらく待たされた後《のち》、....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
始めました。けれども祖母は眼のまわりにかすかな紫の色を止《とど》めたまま、やはり身動きもせずに眠っています。と間《ま》もなくもう一人の女中が、慌《あわただ》しく....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
かの芸者と繰り返した。が、そのうちにいつの間にか、やはり愛想の好い顔をしたまま、身動きもしない玉蘭《ぎょくらん》の前へ褐色の一片を突きつけていた。 僕はちょっ....
「葱」より 著者:芥川竜之介
云うと――幸《さいわい》お君さんは壁の上のベエトオフェンを眺めたまま、しばらくは身動きもしそうはないから、その間におれは大急ぎで、ちょいとこの光栄ある恋愛の相手....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
青珠《あおたま》を垂らしている。 堂内は勿論ひっそりしている。神父はいつまでも身動きをしない。 そこへ日本人の女が一人、静かに堂内へはいって来た。紋《もん》....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
い姿を、七条の停車場へ運ばせる事にした。 ところが乗って見ると、二等列車の中は身動きも出来ないほどこんでいる。ボオイが心配してくれたので、やっと腰を下す空地《....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
みしゃく》なく降り濺《そそ》いだ。しかし彼は砂の中に半ば顔を埋《うず》めたまま、身動きをする気色《けしき》も見えなかった。…… 何時間か過ぎた後《のち》、失神....
「少年」より 著者:芥川竜之介
乗合自働車に乗った。彼の席だけはあったものの、自働車の中は不相変《あいかわらず》身動きさえ出来ぬ満員である。のみならず震災後の東京の道路は自働車を躍《おど》らす....
「狂女」より 著者:秋田滋
ように覚えている。石が凍って割れるような寒い日のことだった。痛風がおきて僕自身も身動きが出来なかったので、ぼんやり肱掛椅子に凭りかかっていた。折しも僕は重々しい....