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「身外〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

身外の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
ては妨げにこそなれ、役には立たない。或は拡大鏡のようなものだ。私達はそれによって身外を見得るけれども、私達自身の顔を見ることは出来ない。或は又精巧な機械といって....
十二支考」より 著者:南方熊楠
り、竜女仏の牀前《しょうぜん》に到りて泣く、因って仏竜の血骨筋髄一切食うを禁じ、身外皮膚病あらば竜の骨灰を塗るを聴《ゆる》すとあるも、この蜥蜴であろう。また倶梨....
一本の花」より 著者:宮本百合子
車室の前のプラットフォームには、朝子の他四五人の男女がいるだけであった。窓から半身外へのり出し、幸子が訊いた。 「大丈夫?」 朝子は、頬笑んで合点した。 「本....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
的具体との開きは、だからすべてここから説明されるだろう。夫は一身上の具体性と、一身外の具体性との開きなのである。之は必ずしも主観に於ける具体性と客観に於ける具体....
新女大学」より 著者:福沢諭吉
と》にすれば、旧を懐うの人情を以て今に処するの人事を妨ぐ可らず。一瞥心機を転じて身外《しんがい》の万物を忘れ、其旧を棄てゝ新|惟《こ》れ謀るは人間大自在の法にし....
次郎物語」より 著者:下村湖人
までふくらましていた羽根をぴたりと身にひきしめた。それは身内に深くひそむものと、身外の遠くにある何かの力とが呼吸を一つにした瞬間のようであった。そのはずみに、と....
教育の目的」より 著者:福沢諭吉
泰平の如きは、当時その人民の心身、安《あん》はすなわち安なりといえども、その安は身外の事物、我に向って愉快を呈するに非ず。外の事物の性質にかかわらずして、我が心....
徳育如何」より 著者:福沢諭吉
ん》に易《か》うべからず。一心ここにいたれば、天下も小なり、王公も賤《いや》し。身外無一物、ただ我が金玉の一身あるのみ。一身すでに独立すれば、眼《まなこ》を転じ....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
ただ退きて私《ひそか》に煩悶するのみ。口に怨言を発し、面に不平を顕《あら》わし、身外みな敵のごとく、天下みな不親切なるがごとし。その心中を形容すれば、かつて人に....
日本男子論」より 著者:福沢諭吉
運動となり、言語応対の風采となり、浩然《こうぜん》の気《き》外に溢《あふ》れて、身外の万物恐るるに足るものなし。談笑|洒落《しゃらく》・進退自由にして縦横|憚《....
六号室」より 著者:瀬沼夏葉
何の差も無いのです。』と、アンドレイ、エヒミチは云うた。『人間の安心と、満足とは身外に在るのではなく、自身の中に在るのです。』 『どう云う訳で。』 『通常の人間....