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身支度
「身支度〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
身支度の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
ろしゅうございますか」 「うん、待てよ、忘れものがあってはたいへんだ」 登山の
身支度半ばのドレゴは、ガロの持っている盆のまわりをまわって必要品を調べる。ガロは....
「古狢」より 著者:泉鏡花
た。」 と外套氏の膝の拳が上った。 「それはね、ですが、納得ずくです。すっかり
身支度をして、客は二階から下りて来て――長火鉢の前へ起きて出た、うちの母の前へ、....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
もたんと頂いたよ。」 と小宮山は傍を向いて、飲さしの茶を床几の外へざぶり明けて
身支度に及びまする。 三 小宮山は亭主の前で、女の話を冷然として....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
がよいであろう……。』 もとより拒むべき筋合のものでございませぬから、私は早速
身支度してこの親切な、老いたる竜神さんの後について出掛けることになりました。 ....
「鐘ヶ淵」より 著者:岡本綺堂
ここで正式にお請けの口上をのべて、三人は再び木母寺へ引っ返して来た。それぞれに
身支度をするためである。なにしろ珍らしい御用であるので、組頭も心配していろいろの....
「怪獣」より 著者:岡本綺堂
とかいうので、髪を結い、着物を着かえて、よそ行きの姿で普請場へ行ったんです。母の
身支度の出来るのを待っている間に、なに心なく普請場を覗きに行ったんでしょう。その....
「兜」より 著者:岡本綺堂
池の蛙が騒々しく鳴いていた。 「もうよい時分だ。そろそろ出掛けよう。」 起きて
身支度をすると、いつの間に用意してくれたのか、蓑笠のほかに新しい草鞋までも取揃え....
「穴」より 著者:岡本綺堂
。しかも十時を過ぎる頃まで彼の口笛はきこえなかった。家内の者を寝かしてから、父も
身支度して空地へ出張したが、今夜は風のない夜で、草の葉のそよぐ音さえも聞えなかっ....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
い秋の空を気遣って、手当り次第に雨傘を持出したのが、図らず此所で役に立った。太夫
身支度の間今一|囃子、そんな景気を附けるでもなく、唯浴衣の裾を端折っただけで有っ....
「悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
ぜひ上陸|然るべし。それから又この船で川崎の渡場まで参りましょう」と宗匠はさきに
身支度した。 中間市助は、早や岸に飛んで、そこに主人の雪駄を揃えていた。 そ....
「青蛙神」より 著者:岡本綺堂
ない。けれど、この場合にそんなことを云っちゃあいられない。 (柳は鎌を片付けて、
身支度をする。下のかたより會徳出づ。) 會徳 (窓から声をかける。)なんだか娘が....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
いて、すぐに表口の方へその姿を消した。小坂部は一旦自分の部屋へ帰って、忙しそうに
身支度をして更に表口へ忍んでゆくと、そこには侍従が待っていた。 「采女は……。」....
「影」より 著者:岡本綺堂
笑う。)宿屋へも泊らずに、夜通し歩くことにしましょう。(リュックサックを背負いて
身支度する。)いや、どうもお邪魔をしました。 重兵衛 わたし達こそ御馳走になりま....
「活人形」より 著者:泉鏡花
なれば、終汽車にはまだ時間あり。一度病院へ取って返して、病人本間の様子を見舞い、
身支度して出直さんと本郷に帰りけるに、早警官等は引取りつ。泰助は医師に逢いて、予....
「快走」より 著者:岡本かの子
なことってあるかしらん――道子は夢のような気がした。夢なら醒めないうちにと手早く
身支度をし終って表へ出た。寒風の中を一散に堤防目がけて走った。――今夜は二日分、....