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身許
「身許〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
身許の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
テンス君」 訊《き》いたのは水戸だった。 「そのことだ。僕は、怪船ゼムリヤ号の
身許を知ることが、この事件の解決の近道だと思ったので、早速《さっそく》本社へ指令....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ちに対して怪しからん言種だと思ってるんです。 今君が尋問に及んだ、先生の令嬢の
身許検べの条件が、ただの一ケ条でもだ。河野英吉氏の意志から出たのなら、私はもう学....
「赤外線男」より 著者:海野十三
ってゆくと、入れ違いに新聞社の一団が殺到して来た。 「とうとう、新宿の轢死美人の
身許が判ったてじゃありませんか。誰だったんです」 「自殺の原因は何です」 「全然....
「地獄街道」より 著者:海野十三
いうこと。それからこれは附け足りだが、三人が三名とも名刺入れをもっていて、直ぐに
身許が判明したそうだ。 ビール会社では、こんな青年の屍体が、どうして箱の中に入....
「柿色の紙風船」より 著者:海野十三
く兇行に関係のある重大なる謎として係官の注意を集めている。 後報。――被害者の
身許が判明した。彼は五十嵐庄吉(三九)であった。十日前に××刑務所を出獄した掏摸....
「蠅男」より 著者:海野十三
総入歯にしているのが沢山ある」 「その入歯を作った歯医者を調べてみれば、焼死者の
身許が分るでしょうに」 「ところが生憎と、入歯は暖炉のなかで焼け壊れてバラバラに....
「あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
もないアカの他人と、云うことになるんです…… もっとも、この調べのお蔭で、女の
身許も大分明るくなっては来たんですがね……なんでも、「つぼ半」ってのは、堂々と店....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
ためいきとともにいった。 「わたしはゆだんをしたようだ。わたしは本隊の出発当日、
身許の知れない覆面の人物を本艇や僚艇に出入りすることを許したようだ」 そのあと....
「金属人間」より 著者:海野十三
上から落ちて死体置場に収容せられたが、夜更《よふ》けて金属Qはそろそろ動き出し、
身許不明の猿田の死体の中にはいりこみ、そこをどうにか逃げ出したものらしい。そうい....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
御機嫌|斜めならず、両特使を引連れて、研究室へ導く。 「ここにあるのが、訪問者の
身許透視器だ」 と、博士は壁に嵌めこんである複雑な弱電装置を指し「入口の扉に近....
「獏鸚」より 著者:海野十三
公園の動物園前の杜の中で、一人の若い男が刺し殺されていたことが出ていた。被害者の
身許を調べてみると、もと『暁団』という暴力団にいた錨健次こと橋本健次(二八)だと....
「鰻に呪われた男」より 著者:岡本綺堂
にいよいよ結婚式を挙げることになりました。勿論、それまでには私の方でもよく先方の
身許を取調べまして、浅井の兄さんは夏夫といって某会社で相当の地位を占めていること....
「有喜世新聞の話」より 著者:岡本綺堂
町のしかじかというところだということで、総てがいちいち符合していますから、お筆の
身許に嘘はないようです。してみると、お筆という女は自分の故郷に帰って来て、しかも....
「耳香水」より 著者:大倉燁子
て、夕方にはもう冷たくなっていたんでね。宿帳をつけてもらう間もなかったんですの。
身許がよく判明しないので困ってるんですよ』と妻君はこぼして居ました。 私は死人....
「美人鷹匠」より 著者:大倉燁子
重な取調べが行われたが、ただ泣くばかりで、何も答えなかった。 一人の刑事は女の
身許を洗って来て、司法主任へ報告した。 「岩下ハナ、二十七歳、前科があります。窃....