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「身躯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

身躯の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二百十日」より 著者:夏目漱石
て、右の方には馬の足跡があるが、左の方には少しもない」 「そうかい」と碌さんは、身躯《からだ》を前に曲げながら、蔽《おお》いかかる草を押し分けて、五六歩、左の方....
永日小品」より 著者:夏目漱石
つ三つ階子段《はしごだん》を上《のぼ》ると、弾力《ばね》じかけの大きな戸がある。身躯《からだ》の重みをちょっと寄せかけるや否や、音もなく、自然《じねん》と身は大....
行人」より 著者:夏目漱石
も直《すぐ》厭《いや》になる人なのでしょう。それもそのはずです。兄さんには自分の身躯《からだ》や自分の心からしてがすでに気に入っていないのですから。兄さんは自分....
草枕」より 著者:夏目漱石
んだ女は、膝《ひざ》を崩《くず》して余の机に靠《よ》りかかる。御互《おたがい》の身躯《からだ》がすれすれに動く。キキーと鋭《する》どい羽摶《はばたき》をして一羽....
社会時評」より 著者:戸坂潤
史』の講座であることに、世間では異論はあるまい。自由な身体になってからは、あまり身躯の具合がよくないらしいが、併し保養しながら落ちついてユックリと研究の出来る身....
丹下左膳」より 著者:林不忘
たごとく日本人の無頼漢だったからだ。 三尺あまりの身体に状箱を縛りつけたような身躯《からだ》、小さな手足にくらべて莫迦《ばか》にあくどい大きな顔……。 しか....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
なる計略を用い、神に勝たんとしている。彼がこの考えを起こした後は、固有の偉大なる身躯《からだ》があるいは蛙《かえる》となり、あるいは鳥となり、あるいは蛇《へび》....
回想録」より 著者:高村光太郎
出来ていない所から命が湧いて来ている例である。お顔と衣紋は様式的に全く違う。御|身躯は漢魏式の決りきったやり方を踏襲しているが、お頭や手は丸で生きている人を標準....