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身震い
「身震い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
身震いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
下づたい 四十三 家の業でも、気の弱い婦であるから、外科室の方は
身震いがすると云うので、是非なく行かぬ事になっているが、道子は、両親の注意――む....
「三つのなぜ」より 著者:芥川竜之介
」 すると、か細い黒犬が一匹、どこからか書斎へはいって来た。のみならずその犬は
身震いをすると、忽ち一人の騎士に変り、丁寧にファウストにお時宜をした。―― な....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
官連中が上から折重って怪漢をひきはなし、高手小手に縛りあげてしまった。 博士は
身震いして、ヨロヨロと立ち上ったが、そこに引きすえられた怪漢の顔を見ると、 「椋....
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
彼は両眼をカッと見開き、この一見意味のない台辞を嘔きちらしていたが軈てブルブルと
身震いをすると、パッと身を飜して駈け出した。 「それッ、逃がすな!」 と叫んだ....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
まア偽せの勝見でしたか。ではもしや……」百合子は言葉のあとを濁して、恐ろしそうに
身震いをしたのでありました。 「そうです。あれは笛吹川画伯の変装だったのです」 ....
「地球盗難」より 著者:海野十三
のだナ。おお、恐ろしい仕掛けのある怪洋杖!) 大隅学士は、カーテンの蔭に慄然と
身震いした。あの洋杖は太すぎると思ったが、やはりこのように恐ろしい仕掛けがあった....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
「喧嘩をしたかの。喧嘩とや。」 「この左の手を折られたでしゅ。」 とわなわなと
身震いする。濡れた肩を絞って、雫の垂るのが、蓴菜に似た血のかたまりの、いまも流る....
「紅玉」より 著者:泉鏡花
会釈はない。骨までしゃぶるわ。餌食の無慙さ、いや、またその骨の肉汁の旨さはよ。(
身震いする。) 一の烏 (聞く半ばより、じろじろと酔臥したる画工を見ており)おふ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
ころの上を空廻りして、躍ったげにござります。 見上げる空の森は暗し、爺どのは、
身震いをしたと申しますがの。」 十 「利かぬ気の親仁じゃ、お前様、....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
この茶碗を、一息に仰ぎ干すと、按摩が手を掛けたのと一緒であった。 がたがたと
身震いしたが、面は幸に紅潮して、 「ああ、腸へ沁透る!」 「何かその、何事か存じ....
「わがまま」より 著者:伊藤野枝
。彼女は永田が彼女の態度に不快を感じているということは充分に承知していた。しかし
身震いの出るほどいやなもの声を聞くのもいやだった。肩をならべて歩くことなんかとて....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
この石の上へ置いたなり帰ろうと、降参に及ぶとね、犬猫が踏んでも、きれいなお精霊が
身震いをするだろう。――とにかく、お寺まで、と云って、お京さん、今度は片褄をきり....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
なった姉さんの幽霊かと思った。」 「いやな! 芳さんだ。恐いことね。」 お貞は
身震いして横を向きぬ。少年は微笑みたり。 「何だ、臆病な。昼じゃあないか。」 「....
「露肆」より 著者:泉鏡花
影の薄くなったこうした時が、技師大得意の節で。今まで嚔を堪えたように、むずむずと
身震いを一つすると、固くなっていた卓子の前から、早くもがらりと体を砕いて、飛上る....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
「上から覗かはる……どうしようねえ。」 お聞きづらかろうが、そういった意味で、
身震いをする勢いが手伝って、紐に、ずるずると力が入ると、ざ、ざ、ざ、と摺れて、こ....