躬行[語句情報] » 躬行

「躬行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

躬行の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
予が半生の懺悔」より 著者:二葉亭四迷
の感化を受けたと同時に、儒教の感化をも余程蒙った。だから一方に於ては、孔子の実践躬行という思想がなかなか深く頭に入っている。……いわばまあ、上っ面の浮かれに過ぎ....
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
えにわれわれがもし事業を遺すことができずとも、二宮金次郎的の、すなわち独立生涯を躬行《きゅうこう》していったならば、われわれは実に大事業を遺す人ではないかと思い....
文芸と道徳」より 著者:夏目漱石
人間の智識が発達すれば昔のようにロマンチックな道徳を人に強《し》いても、人は誰も躬行《きゅうこう》するものではない。できない相談だという事がよく分って来るからで....
運命」より 著者:幸田露伴
、行、寝より、言、動、飲、食等に至る、皆道に違わざらんことを欲して、而して実践|躬行底より徳を成さんとするの意、看取すべし。其雑銘を読めば、冠、帯、衣、※し、以....
新釈諸国噺」より 著者:太宰治
ているくらいであった。決して吝嗇な人ではないのである。国のために質素倹約を率先|躬行していたわけなのである。主人の時頼というひともまた、その母の松下禅尼から障子....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
は修身を受け持っているので、生徒は中江藤樹の称をたてまつった。校長の口ぐせは実践躬行の四字であった、かれの訓話にはかならず中江藤樹がひっぱりだされる、世界大哲人....
社会時評」より 著者:戸坂潤
の努力に俟たなければならないけれども、併し両君もただ研究しているだけで、之を実践躬行するのでなければ、銅像などは立てて呉れないものと覚悟しなければならないだろう....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
備し、四十余年の間五畿七道いたらざるところなく、四方を遊説《ゆうぜい》して、実践躬行《じっせんきゅうこう》を以て人を教え導いて、その徳に化せられるもの十余万人を....
大いなるもの」より 著者:宮本百合子
って居るべきであるから或人は、哲学に宗教に自己を完成し、又は、芸術に、物事を実践躬行する事に於て自己を完成するのである。 道徳的自己完成をはかる事は、昔から自....
次郎物語」より 著者:下村湖人
たりすることは決してない。彼らは、それがめいめいに出来ることだったら、默って率先躬行するし、村全体でやらなければならないことだったら、めいめい自分の近しい人から....
光は影を」より 著者:岸田国士
も、決して荒い言葉で怒りを爆発させることはなく、家の掃除から、夜の読書まで、率先躬行をもつて、厳しく範を垂れ、自らそれをなによりのほこりとしていた。 数えてみ....
俳優への手紙」より 著者:三好十郎
き散らすことではなくて、信頼するに足る指導者を見出して、その者の号令を黙々として躬行することなのだ。もし万一、批判を敢えてしようとならば、口舌を以てせず身を以て....