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車体
「車体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
車体の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白」より 著者:芥川竜之介
あの公園の外にとまった、大きい黒塗りの自動車です。漆《うるし》を光らせた自動車の
車体は今こちらへ歩いて来る白の姿を映しました。――はっきりと、鏡のように。白の姿....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
い》だしたる白泡《しろあわ》は木綿《きわた》の一袋もありぬべし。 かかるほどに
車体は一上一下と動揺して、あるいは頓挫《とんざ》し、あるいは傾斜し、ただこれ風の....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
である。 「円タク来い、円タク来い。それも36年型の素晴らしいやつよ、来い来い。
車体の胴中に天馬のような羽根が生えているやつなら、五円ぐらい投げだしてもいいぞ」....
「空中墳墓」より 著者:海野十三
。かまわずスピードを出そうとする運転手に、 「ストップだッ」 と命令した。でも
車体は尚|半丁ほど前進した。車外へ出てみると、後方に根賀地と怪漢との乱闘している....
「電気看板の神経」より 著者:海野十三
郊外で、赤土を一杯積んだトロッコに轢かれ損ったことがある)、音響なり、速度のある
車体の運動なりが、一応耳なり眼なりの感覚に危険を訴えて呉れるから、比較的安全だ。....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
そう命令すると、大尉は座席の横から一|抱えもある鎖を、車外に抛り出した。途端に、
車体はぐぐッと曲った。そして、大きな水煙りをあげると、どすンと水田の中に、急停車....
「地中魔」より 著者:海野十三
いの大きさにした奇妙な姿の地底機関車だった。全体はピカピカと、銀色に輝いていた。
車体の前半分は、鯨でも胴切りに出来そうな大きい鋭い刃が、ウネウネと波の形に植えつ....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
》かれて上へ舞いあがった。と思う間もなく下へ落ち始めた。するとその下へトラックの
車体がすうっと入って来て、トランクを受け留めた。そのトラックは空《から》であった....
「火星探険」より 著者:海野十三
でいなかった。フェンダーを直し、イグナイターをやりかえねばならなかった。その上に
車体をペンキで塗りかえる予定であった。二人は朝飯もたべずに工事を急いだ。 そう....
「地球要塞」より 著者:海野十三
ーッと右に流れた。 「おお、これで衝突をのがれたか……」 と思ったが、とたんに
車体は、左に傾くと思う間もなく、呀っという間に、顛覆《てんぷく》してしまった。 ....
「人造人間戦車の機密」より 著者:海野十三
は、電撃の如く、呀っという間に、醤主席をはじめ全軍一兵のこらずを平等にその鋼鉄の
車体の下に蹂躙し去り、それから尚も快速をつづけて、やがて、そこから三百キロ向うの....
「火星兵団」より 著者:海野十三
で自分の目をふさいだ。
自動車の前のところへ、何かぶつかったような音を聞いた。
車体はぎしぎしとこわれそうな音を立てた。
だが、千二が、ふたたび目をあけてみる....
「科学時潮」より 著者:海野十三
地下鉄道の開通 上野、浅草間の地下鉄道が出来た。入って見ると随分明るくて温い。電車の
車体は黄色に塗られ、架空線はないから随ってポールやパンタグラフは無い。皆レールの....
「キド効果」より 著者:海野十三
」 前部車掌の顔面も、たちまち真蒼に変っていった。 車輛と車輛との間が、鋼鉄
車体のところといわず、連結器のところと云わず、真赤な血飛沫がベットリ附着し、下の....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
出すばかりに用意された、荷馬車が置いてあった。儀作は何ということなしに、その重い
車体を少し持ち上げて、それから一方の車輪に手をかけ、くるくるとそれを廻してみた。....