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車行
「車行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
車行の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
対して、血の通う人間に逢う歓びは覚える。 風が鳴っている三上山の麓《ふもと》を
車行して、水無口から石部の宿を通る。なるほど此処《ここ》の酒店で、作楽井が言った....
「李陵」より 著者:中島敦
に迎え火を放たしめて、かろうじてこれを防いだ。火は防いだが、沮洳地《そじょち》の
車行の困難は言語に絶した。休息の地のないままに一夜|泥濘《でいねい》の中を歩き通....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
うのが、マドリッド社交界の流行だ。それが期せずしてここに落ち合って、この不時の馬
車行列――二頭立ての馬車が、砂けむりを上げて後からあとからと躍り込んで来る。四人....
「アリゾナの女虎」より 著者:牧逸馬
と、アリゾナの警察官一行が乗り込んで、一同無言だった。それは不思議な、深夜の自動
車行列だった。 一九三一年十月三十日、自動車は、州境に差掛って、此処で、州と州....
「樹氷」より 著者:三好十郎
駆けはじめる。 春子 あら、以前よりはずいぶん早いわね。 音楽 (第一回の馬
車行の所で使ったのと同じものを使う。たゞし、こゝでは、あの音楽を二つに切って二回....
「西航日録」より 著者:井上円了
り旅 失策をしても甲斐なし独り旅 との句を吐き出だせり。当夕はさらに北海に沿って
車行し、ポートラッシュ(Portrush)港に泊す。同港は海峡を隔ててスコットラ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
七十四度まで進航して船を回せりという。 五日、また快晴。船医秋洲長美氏とともに
車行して、クロイドン村なる総領事の宅を訪い、さらに
車行してパラマッタ町に至る。小....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
も撓わわに生りたる、糸瓜の蔓の日も漏さぬまでに這い広がり、蔭涼しそうなるも有り、
車行早きだけ、送迎に忙わし。 成田線なる木下駅にて下車す。船頭待ち居て、支度は....