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軋轢
「軋轢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
軋轢の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
た。が、彼等は彼等自身のために、彼の意嚮《いこう》には頓着なく、ほとんど何事にも
軋轢《あつれき》し合った。そこには何か宿命的な、必然の力も動いていた。彼は敵味方....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
ててこれに便《たよ》りぬ。車夫はその不景気を馬車会社に怨《うら》みて、人と馬との
軋轢《あつれき》ようやくはなはだしきも、わずかに顔役の調和によりて、営業上|相干....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
死は毒害などではなく、まさしく庖瘡であったことが確かめられた。しかし藩中に党派の
軋轢のあったことは事実で、嫡子の死んだのを幸いに妾腹の長男を押し立てようと企てた....
「応仁の乱」より 著者:菊池寛
風流人ではなく、相当頭のよい男であった。天下大乱の兆、漸くきざし、山名細川両氏の
軋轢甚しく、両氏は互いに義政を利用しようとして居る。ところが彼は巧みに両氏の間を....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
ものなればなり。しかれどもこの論派にありて当時すでに二種の分子を孕み、いまだ相|
軋轢するに至らざるも、隠然その傾向を異にしたるは争うべからざるがごとし。民権論派....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
ん、どうです、……学校のほうはうまくいきますか」などと言った。 「あそこの学校は
軋轢がなくっていいでしょう。校長は二十七年の卒業生だが、わりあいにあれで話がわか....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
楽とから同時に莫大な口が掛って来たため、目下この新大陸の新興二大企業間に危機的|
軋轢が発生して風雲楽観をゆるさないものがある――なあんかと、いや、つまりそれほど....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
非命の死と罪悪』の一節は、正に本章の圧巻で、再思三考に値する。人心の悪化、労資の
軋轢、世界現状の行詰等を歎息するものは世間に多いが、それ等の中の幾人かが、かかる....
「嫉みの話」より 著者:折口信夫
てゆくのが順序なのであろう。 こんな一群が幾流れかあって、この同じ流れの間では
軋轢が起こらぬ。女でも腹の立つことがあろうと思うが、それはわれわれの先入見かもし....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
えて熱心に行動を取ったためにかえって好結果を来たしたような訳で、したがって両派の
軋轢も穏便に済んだのでした。もっとも初めから喧嘩をしたわけではない。暗闘的ないさ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
つけられ、彼の決意は撤回をしいられた。すでに彼がイングランドをたつ直前に、深刻な
軋轢を起こしている。彼はサア・クリストファ・ブラウントを参謀の一員に、サザンプト....
「頼朝の最後」より 著者:田中貢太郎
てその死が伝えられた。 頼朝が逝去するとともに、頼家が家督を相続したが、朋党の
軋轢に禍いせられて、僅に五年にして廃せられ、継いで伊豆の修禅寺で刺客の手に斃れた....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
団々と、 騒々と、 簇々と、 先駆し、雁行し、競走し、 密集し、乱擾し、
軋轢し、潜航し、 跳躍し、 跳躍し、 跳躍し、跳躍し、跳躍し、 ああ、燦....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
にも南都北嶺争覇の影響が及んでいたものらしく、仁治、寛元年間に縄張争い等の事から
軋轢を始めて、奈良坂の非人が清水坂の非人の或る者を味方につけ、清水坂を襲撃して、....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
院が延暦寺末であったがために、両者常に相敵視するの間柄であった。かくて南都北嶺の
軋轢の結果、この清水坂の俗法師が感神院に属して、東大寺所属の奈良坂法師原との間に....