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軌
「軌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
軌の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
れるか、二つに一つより生きる道はない。彼の心には、こういう覚悟と共に、ほとんど常
軌を逸した、凶猛な勇気が、刻々に力を増して来た。相手の太刀を受け止めて、それを向....
「路上」より 著者:芥川竜之介
》な服装の胸へ小さな赤薔薇《あかばら》の造花《ぞうか》をつけている事は、いずれも
軌《き》を一にしているらしかった。俊助は近藤の隣へ腰を下しながら、こう云うハイカ....
「二つの道」より 著者:有島武郎
しさや、己れの道のいずれであるべきかを定めあぐむ悲しさが、おいおいと増してきて、
軌道の発見せられていない彗星《すいせい》の行方《ゆくえ》のような己れの行路に慟哭....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
の経験に基いて組み立てられたもので、それがそのまま役立つためには、私の生活が同一
軌道を繰り返し繰り返し往来するのを一番便利とする。そしてそこには進歩とか創造とか....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
仕事/恒星の大きさ/恒星の流れ/恒星光度に関するカプタインの推算/二重星の離心的
軌道/その説明/恒星の温度/太陽系における潮汐の作用/G・H・ダーウィンの研究/....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
てすこしいびつになっているそれによく似ていた。そのことがジャンガラ星の宇宙運航の
軌道を、いっそう、きみょうなものにしているのだった。 そのことについて、もっと....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
とは、常識上考えられませんよ」 「それは御心配には及ばん。飛行甲板は、戦車の無限
軌道式になっていて、猛烈なスピードでもって飛行機の飛びだす方向と逆に動くのです。....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
中に暖めたとあっては、蕎麦屋の、もり二杯の小婢の、ぼろ前垂の下に手首を突込むのと
軌を一にする、と云って斥けた。良策の用いられざるや、古今敗亡のそれこそ、
軌を一に....
「花筐と岩倉村」より 著者:上村松園
気である。 王将が殺されても、彼らの将棋は終らないのである。見ていると、実に無
軌道な約束を破った将棋なのであるが、彼らには、その将棋に泉の如き感興があとからあ....
「一寸怪」より 著者:泉鏡花
いるが、御連中になると、そうはゆかない。何日何時か分らぬ。且つ天の星の如く定った
軌道というべきものもないから、何処で会おうかもしれない、ただほんの一瞬間の出来事....
「不吉の音と学士会院の鐘」より 著者:岩村透
の屋上に聳えている時計台の時計が二時を報ずる所謂丑満刻で、こういうことは東西その
軌を一にするのかも知れぬが、私も六十六番の二階で、よくその時計の鳴音を聴いたのが....
「西航日録」より 著者:井上円了
祭れるを知り、特にその賛を作りて余に贈る。 東西南北地互為中、時各有宜、春夏秋冬
軌道之行雖異、本源之証則同、先後聖之揆一、千万里之心通、薈諸哲心肝于一堂、鎔大地....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
日、晴れ。早朝出発、アンデス山行を企て、ロスアンデス駅に至りて降車す。これより狭
軌鉄道に駕し、雪嶺を登るべきも、時日を要するをもって果たさず。その光景を詩中に写....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
てたのもこのころ。子会社の帝国紙器も創立した。 それ以後の私の事業は、まずまず
軌道に乗ったといえる。もっとも現在までの四十年間には、関東大震災、日本製紙の合併....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
る。しかし今日以後全体主義の時代には、国民教育、青年教育総て陸軍の幼年学校教育と
軌を同じゅうするに至るべきである。即ち陸軍が幼年学校の必要を感じない時代の一日も....