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軍使
「軍使〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
軍使の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「島原の乱」より 著者:菊池寛
退軍を命ずるが、土民軍に軽くあしらわれた怒りは収らず、なかなか服しようとはせず、
軍使三度到って漸く帰陣した。大江口の松山に白旗多く見えるのを目懸けた鍋島勢も、白....
「若き日の成吉思汗」より 著者:林不忘
、上手の扉より駈け入る。 城兵 城主様。ただいま、成吉思汗《ジンギスカン》の
軍使と称する大男が、ただひとり乗り込んでまいりましたが、いかが取り計らいましょう....
「労働者農民の国家とブルジョア地主の国家」より 著者:宮本百合子
戦争一週年を祝賀したのである。そして、「挙国一致、軍民一体、只管《ひたすら》に皇
軍使命の達成に邁進すべきことを、切に祈念する次第である」(荒木陸相、九月十八日、....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
「それでは、」とコンブフェールは言った、「僕が杖《つえ》の先にハンカチをつけて、
軍使となってゆき、人質を取り代えてこよう。」
「ちょっと!」とアンジョーラは言い....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
の人家のように戦った。かかる抵抗は執拗《しつよう》である。身を休むる陣営もなく、
軍使を出すことも不可能である。敵を殺す以上は皆死を欲する。シューシェが「降伏せよ....
「役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
へ行っていいのかを判断することはきわめて困難です。それはちょうど戦地において敵の
軍使を迎える際にまず布をもって彼の目をおおうた上、車をもってある距離を走らしめ、....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
命じて、お前は面勝だから、あの怪物をまるめてこいと使者に立てたのだそうだ。最初の
軍使は男に非ず、女であった。面勝というのは心臓に毛が生えたというような意味だろう....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ちらの軍勢より数においてまさるにもかかわらず、手合せを拒んだ。それからチロオヌは
軍使をもって、談判を申し込んだ。そこで、川の両岸からお互いの軍勢が見守るなかで、....
「三国志」より 著者:吉川英治
ているわけはないと、かえって敵が怪しむであろう」 彼は、歯がゆく思ったか、急に
軍使を派して、 「すみやかに徐州へ攻めかかって、敵の虚実を計れ」と、厳しく催促し....
「三国志」より 著者:吉川英治
べつな江岸へ呼び、そこから辛うじて周瑜の身を船へ移した。 するとそこへ、荊州の
軍使と称する者がきて、一書を、周瑜へ渡して去った。――見れば孔明の手蹟である。 ....
「三国志」より 著者:吉川英治
、ご前進あらん。徐晃軍にはまずその先鋒をもって、敵の先鋒陣に、一当て加えられよ」
軍使は、徐晃の陣へ臨んで、曹操の旨をそう伝えた。 「心得て候」と、徐晃は直ちに、....
「三国志」より 著者:吉川英治
ろう。試みにそれを問うてみよう」 彼は、曹真へ宛てて戦書(挑戦状)をしたため、
軍使を派して、曹の陣営へ送りつけた。その辞句はすこぶる激越なものだったという。 ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
の難題とは何か。そこの饗応屋敷をめぐって険悪な臆測をさまざまにし、あたかも敵国の
軍使でも迎えたかのような反抗気分さえあるのだった。 「万一でもあっては」 と、....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
離れ、いまは収拾もつかぬ弱体に化してしまった。 宿老の荒木久左衛門は、織田方へ
軍使をたてて、 「われわれどもの妻子|眷族を人質にさし出しましょう。それを以て、....