軍楽隊[語句情報] » 軍楽隊

「軍楽隊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

軍楽隊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三つの窓」より 著者:芥川竜之介
うちにかすかな角燈の光を見つけ、そっとそこへ歩いて行った。するとそこには年の若い軍楽隊の楽手が一人甲板の上に腹ばいになり、敵の目を避けた角燈の光に聖書を読んでい....
旅日記から」より 著者:寺田寅彦
ホンコンと九竜 夜の八時過ぎに呉淞を出帆した。ここから乗り込んだ青島守備隊の軍楽隊が艫の甲板で奏楽をやる。上のボートデッキでボーイと女船員が舞踊をやっていた....
安重根」より 著者:谷譲次
顕官、各国新聞記者団、写真班、ボウイ、日本人警部、日露支出迎人、露支両国儀仗兵、軍楽隊、露国憲兵、駅員。 (朝鮮人たちはルバシカ、背広、詰襟、朝鮮服、蒙古服等、....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
によォー」 「どうだ、今夜は日比谷公園の新音楽堂とかいうところへいってみようか。軍楽隊の演奏があってたいへんいいということだぜ」 「そう。――じゃあたし、行って....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
門だった。上に 1690 と大きく彫ってある。ちょうど守備兵の交替時間で、中庭で軍楽隊の奏楽につれて、奇妙な軍服の兵士たちが木製の機械人形のように直線的に四肢を....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
ん! てらら・らん・らん! とつぜん闘牛楽が聞えてくる。開演の迫った合図――軍楽隊のONE・STEPだ。 ドン・ホルヘの歩調も、殺害さるべき牛の身の上を忘....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
、国民経済省の建物を見上げていた。それを、子供と写真帖売りが、遠巻きにしていた。軍楽隊が来た。 黒装束に、腰の革帯に短刀を一本挟んだきりの、フュウメ決死隊の一....
ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
置いてもらって聞いたものですが、なにしろ大へんな音で、曲も何もわからないのです。軍楽隊の太鼓とラッパをみんな持って来て耳許で鳴らすより、もっと凄い騒がしさです。....
家なき子」より 著者:楠山正雄
ふえがなかったし、そのうえヴィタリス親方のりっぱなどうどうとした風采がなかった。軍楽隊の隊長のようなりっぱな様子でかれはいつも人目をひいていた。わたしには背の高....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
地だんだ踏んで頑張っていた姿が目に残っている。 が、この少年は小学校を出て後、軍楽隊を志願して海軍に入り、軍艦に乗り組んで、方々の外国の港などへも行った。そし....
火の扉」より 著者:岸田国士
と、今まで腕ぐみをしてじつと眼をつぶつていた市ノ瀬牧人が―― 「うむ、そういや、軍楽隊の奴らは、男でもぱつとしたなりをしとるでなあ」 この男は、いつたい何者だ....
道なき道」より 著者:織田作之助
る一方で、塾はさびれ、彼の暮しは一層みじめなものになった。 そこで彼は、土地の軍楽隊に籍を置いたり、けちな管弦楽団の臨時雇の指揮をしたりして、口を糊しながら、....
断食芸人」より 著者:カフカフランツ
四十日目には、花でまわりを飾られた檻の戸が開かれ、熱狂した観客が円形劇場を埋め、軍楽隊が演奏し、断食芸人に必要な検査を行うために二人の医師が檻のなかへ入る。メガ....
頸の上のアンナ」より 著者:神西清
ていた。それから、月光の流れる別荘の屋根や高い白樺やポプラの樹立のあたりからは、軍楽隊の演奏が響いて来た。別荘の人々が舞踏会を催しているのであろう。 このプラ....
」より 著者:神西清
ねえ! その営舎じゃ、金曜といや、かならず舞踏会があるし、それに、なにせ毎にち、軍楽隊がぶかぶかやっておりますよ。……やれまあ、奥さま! そのお若さで、そのご器....