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「軍歌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

軍歌の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
も思わぬなどは一層小児と選ぶところはない。殊に小児と似ているのは喇叭《らっぱ》や軍歌に皷舞されれば、何の為に戦うかも問わず、欣然《きんぜん》と敵に当ることである....
酒中日記」より 著者:国木田独歩
隊が下宿する。初は一人の下士。これが導火線、類を以て集り、終《つい》には酒、歌、軍歌、日本帝国万々歳! そして母と妹《いもと》との堕落。「国家の干城《かんじょう....
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
漸《ようや》く道らしい道に出たので、一行は勇気数倍し、髯将軍|真先《まっさき》に軍歌などを唱《うた》い出し、得意になってだんだん山を降《くだ》ること一里半ばかり....
自叙伝」より 著者:大杉栄
家主義的、大和魂的キリスト教が、僕の目にはっきりと映って来た。戦勝祈祷会をやる。軍歌のような讃美歌を歌わせる。忠君愛国のお説教をする。「我れは平和をもたらさんが....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
太郎は、やけッぱちな、蘇武の歌を耳にした。子供でもしょっちゅう歌っている耳なれた軍歌だった。見ると、デボチンの土匪が、唇をひん曲げて口ずさんでいた。 「あいつ、....
大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
、もう一度おさらえして喋ってみる。 「あっ、いい忘れた。オルゴールの曲は『愛馬進軍歌』をやってくれってさ」 木曾のクマちゃん、地金を丸だしにして、あわてて、後....
地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
んは黙り屋であったけれど、どうかすると、鼻をぶりぶりと、ラッパのようにならして、軍歌や流行唄などをふいてみせた。出港以来、一番たくさんのページをつかって、こくめ....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
ね、なぜでがす。) ここさ、お客様の前だけんど、気にかけて下せえますなよ。 (軍歌でもやるならまだの事、子守や手毬唄なんかひねくる様な奴の、弁当持って堪るもの....
病房にたわむ花」より 著者:岡本かの子
先刻から、殊に私の眼をひいた一人の四十前後の男の患者がありました。日露戦争の出征軍歌を、くりかえしくりかえし歌っては、庭を巡回して居ました、その一回の起点が丁度....
河霧」より 著者:国木田独歩
釣竿を持って、小陰から出て来て豊吉には気が付かぬらしく、こなたを見向きもしないで軍歌らしいものを小声で唱いながらむこうへ行く、その後を前の犬が地をかぎかぎお伴を....
」より 著者:岡本かの子
近くへも、何処とも知れぬ遠い処へも、飛び散って行くように見える。 調子はずれの軍歌を唄いながら、桜の下から顎鬚の濃い五十男が、加奈子の佇って居る庭に面した廊下....
一老人」より 著者:犬田卯
んでいると聞いたのはそれから三日とは経たなかった。夜半まで、近所の人々は、老人の軍歌を歌っている声、行進するように踊っている足拍子を聞いたという。四郎右衛門とは....
夜の構図」より 著者:織田作之助
うに、気取ったかも知れない。もっとも、音楽は唄うことは唄っていた。しかし、それは軍歌であった。 (断って置くが、この小説は昭和二十年乃至二十一年の出来事を語って....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
と。このとき足あがる。すなわち、その二本の足にておどるべしと断定す。また問う、「軍歌にておどるや」と。このとき足あがらず。また問う、「情死節にておどるや」と。こ....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
子供の心をして奮起せしむるところのものはこの強盗の歌であるです。 チベットには軍歌というものはない。やはりこのカムの強盗の歌をもって軍歌に代用して居るです。そ....