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「軍法〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

軍法の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
坐していると、刃で撃っても切ることが出来ず、堅きこと鉄石の如くであった。彼はまた軍法にも通じていて、兵を談ずることすこぶるその要を得ていた。 鄭成功は努めて四....
川中島合戦」より 著者:菊池寛
ことを申すものかな、それは車懸とて幾廻り目に旗本と敵の旗本と打合って一戦する時の軍法なり」とあって備を立直したと云う。 (だが車懸とは如何するのか一寸疑問で、大....
桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
間もなくその士が首を一つ獲て帰った。義元は賞せずして反って斥候の役を怠ったとして軍法をもって処置しようとした。 その士うなだれたまま家隆の歌、 苅萱に身にしむ....
碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
時伝右衛門である。伝右衛門和泉に向って前備を譲らんことを乞うた。和泉は驚き怒り、軍法をもって許さない。伝右衛門は和泉の鎧の袖にすがって、今日の戦は日本|高麗分目....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
二年兵になったその日に、歩哨に立っている場所を離れて鶩を追っかけまわした。そして軍法会議にまわされた。 彼は、夕暮れに、迷い児となった遅鈍な鶩を、剣をつけた銃....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
るものであるから、敵視せらるるに至ることはもちろんである、万一、これを破るものは軍法によって捕虜とせられ、その積み荷は没収せられ、局外荷主の品たりとも連累の禍い....
ドレフュー大疑獄とエミール・ゾーラ」より 著者:幸徳秋水
東洋諸国を除くの外は此如き暴横なる裁判、暴横なる宣告は、陸軍部内に非ざるよりは、軍法会議に非ざるよりは、決して見ること得ざる所也。 然り是実に普通法衙の苟も為....
社会時評」より 著者:戸坂潤
ったわけである。 処が問題は或る意味で蒸し返されざるを得ないことになった。陸海軍法務局当局は、どう思ったか陸軍側の論告求刑の日である八月十四日に先立ち、大審院....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、神妙に本を読み出したのなんぞも、こうして米友を安心させておき、油断を見すますの軍法かも知れません。さればこそ、寝入りながら、「つまらねえなあ」と嘆息したのも、....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
った源家古法の野沢家と、甲州流の某家とに意を嘱して弟子を奨励せしめた。尤もこんな軍法では実用にはならぬのだけれども、藩の軍隊さえ甲冑や槍や火縄筒を用いていたので....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
貧乏だが尊敬すべき人物です。思いがけない災難のため退職を命ぜられましたが、公けに軍法会議に付せられたわけではなく、名誉は立派に保持されていたのです。いま大ぜいの....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
で干渉したこと、騒擾《そうじょう》を武器で鎮圧したこと、トランスノナン街の事件、軍法会議、現実の一国を法律の一国たらしめたこと、三十万の特権者をもって立てられた....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
り時としては鏖殺《おうさつ》を事とするに至った。国民兵の某隊は、その私権をもって軍法会議を作り、わずか五分間のうちにひとりの捕虜の暴徒を裁断して死刑に処した。ジ....
南国太平記」より 著者:直木三十五
の時にも銃砲が足りなかった。この間、それを調べたが、当家の異国方軍制――武田流の軍法――によると、文禄までは、千人として士分の騎馬五十人、徒歩《かち》五十人、弓....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
なかでも智慧たらずの面々には、この機逸すべからずと彼を促したてた者さえあった――軍法会議に付して、ラレイを処刑しろというのである。いくら腹のたったエセックスであ....